初心者からエキスパートまで受け入れる優れた資質
国内では今年1月に発表された、アウディのエントリーモデルとなる3ドアハッチバック。最高出力122psの1.4リッター直噴ターボに、デュアルクラッチトランスミッションの7速Sトロニックが組み合わせられた。サイズは全長3970×全幅1740×全高1440mm、価格は289万円
と同時に、車名の整理整頓がこれから始まろうとしている。A1は、Aで始まるアウディラインナップの、文字通りスタート地点、新たな起点となるモデルだと言っていい。
とにかくキュートでファッショナブル。3ドアという点が、日本ではなかなか受け入れられ難いかもしれない。が、プレミアムブランドが出すコンパクトカーとしては異例にファッショナブルだろう。
ミニやフィアット500のようなレトロモダンではなく、全く新しい個性を創りあげた。スポーツカーのようなフォルムに、特徴的なアーチ、シンプルでスポーティなインテリア……。現在進行形で世の中とのシンクロニシティを大切にするモダンプレミアムブランドならでは、のデザイン手法だといえそうだ。
見た目のキュートとは裏腹に、走りの方はといえば俄然、スポーティである。硬めでフラット。国産車の一般的なふにゃ脚に慣れた人には、ちょっと手強いかも。最近の欧州車のなかでも硬い部類に属する。そういうわけだから、これが最初のクルマという人か、もう随分といろんなクルマを乗り継いだという経験豊富なドライバーに乗って欲しいと思う。
初心者からエキスパートまで、幅広く受け入れられることこそ、プレミアムブランドの起点となるクルマに求められる資質だろう。A1にはそれがある。