蔦珈琲店(つたコーヒーてん)…表参道 

蔦珈琲店

店名の通り蔦におおわれた蔦珈琲店のエントランス。建築家・山田守は日本武道館の設計でも知られています。

正統派喫茶店の傑作。ここにはあるべきものがすべてあります。蔦のはう煉瓦塀の結界に守られた、緑したたる中庭。長いカウンターと天童木工の薄墨色のソファ。毎日自家焙煎するブラジルサントスNo.2。味わいのある話と微妙な冗談を聞かせてくれる店主。午前の時間帯には、止まり木に並ぶ新聞おじさんたち。完璧でしょう?
緑のまぶしい蔦珈琲店の窓辺。ソファは天童木工。

緑のまぶしい蔦珈琲店の窓辺。ソファは天童木工。

店主の小山泰司さんは一九八八年に建築家・山田守邸の一階ピロティ部分を改装して喫茶店を開きました。
人が喫茶店に求めるものはさまざま。時間や空間を求める人、コーヒーが飲みたい人、マスターとおしゃべりしたい人。使い方はお客さまが自由に決めればいい、と小山さん。

「僕がそれに応える方法は、毎日変わらずにおいしいコーヒーを出すこと。何年もお店を変えずに維持するのは、こちらのエネルギーを増幅しなければ難しいことですが」
朝淹れる一杯と閉店間近の一杯。その味がぶれないよう気力と体力を整える努力も不可欠のようです。
ちょっと珍しい「コーヒーとチーズ」のセットもあります。

メニューにはちょっと珍しい「コーヒーとチーズ」のセットもあります。

もしアイスコーヒーを注文したら、小山さんがアイスピックで氷の塊を割っていく光景を楽しんでくださいね。氷が落ちる音が耳ざわりだと製氷器を置かず、昔ながらの氷屋さんに配達してもらっているのです。

「お金持ちが高価な買い物をするのは贅沢じゃない。うちみたいな喫茶店がこういう氷を使うことが本当の贅沢(笑)時間をかけて氷を割ることで、お客さまにごゆっくりという気持ちも伝えているんです」

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