マカオ/マカオの通貨・物価・予算・両替

マカオの両替

日本ではあまり知られていないマカオの通貨「パタカ」。マカオはパタカという独自の通貨を持ちながらも香港ドルも併用されているという特殊な地域です。日本円からパタカへの両替をはじめ、両替所やATM、クレジットカード利用についてや、カジノでの両替など、現地でのお金にまつわる諸事情をご紹介します。

執筆者:勝部 悠人

マカオの両替事情

市内の両替店

市内中心部にある両替店。カジノが軒を連ねるエリアでは24時間営業という両替店も多い

マカオの通貨パタカへの両替は、日本はもちろんのこと、香港や中国本土でも基本的に対応していません。日本からマカオを渡航する場合、直行便でも香港経由でも、パタカはマカオへ到着してから両替することとなります。逆に、マカオから出境する際、もうパタカが不要なら、必ずマカオで日本円や香港ドルなどの通貨に両替しておくのがベターです。その際、コインは両替してもらえないため、使い切っておくか、記念に持ち帰るなどしてください。


マカオの両替所・ATM

西欧風の町並みに溶け込む両替店

両替店が西欧風の町並みに溶け込んでいるのもマカオ風(セナド広場にて)

マカオには、他地域からの出入口となる空港やフェリーターミナルだけでなく、市内にも数多くの24時間営業の両替所(現地での表記は中国語「兌換」、ポルトガル語「Cambio」、英語「Exchange」)があります。

また、各所に国際クレジットカードやキャッシュカードで直接地元通貨を引き出すことができるATMも設置されています。ATMを使う場合は、事前に1日の引き出し限度額やパスワードの再確認をしておくことをオススメします。さらに、カジノ内にも両替カウンター(24時間)があるのもマカオらしいといえます。

地元通貨を全く持たずに渡航することに不安な方もいらっしゃるかと思いますが、観光都市マカオは両替インフラが非常に整っているのでご安心を。為替レートや手数料などは両替所やクレジットカード、国際キャッシュカード会社の規定によりそれぞれ異なります。マカオではカジノでの両替が若干有利とも言われています。なお、どの両替所でも日本円が通用し、パタカ、香港ドルの両方に対応しています(一部のATMは中国人民元での引き出しにも対応)。


香港ドルとパタカ、両替するならどちらが便利

銀行

とにかく銀行の数が多い街なので両替するにも困ることはない。

マカオの通貨記事でもご紹介したように、パタカと香港ドルの2通貨が共存しているマカオ。旅行者にとっては、どちらへ両替するのが便利なのでしょうか。これは旅のスタイルにより異なります。マカオのみの滞在ならパタカ、香港とセットで訪れるなら香港ドルというのがベターかと思います。ただし、マカオのカジノでは主に香港ドルが使われるため、カジノゲームで遊ぶという方は、その分だけ香港ドルを用意しておく必要があります。

ただし香港ドルとパタカでは1:1.03の為替差があるため、大きな金額を支払う際は香港ドルではなくパタカがオススメ。観光客が多く利用するようなホテル、ショップ、レストランではクレジットカードが使えますので、そういった場合はパタカ建てのカード決済がいいでしょう。

なお、香港ドルからパタカに両替する場合にも両替手数料がかかるため、1:1.03の為替差がほぼなくなり、逆転してしまうこともあります。


現金とクレジットカード

ATM

ATMの数は日本の大都市並みの多さ。路面だけでなく、ホテル、コンビニ、カジノ、ショッピングモール内など屋内にも多数。たいていの機械では英語と中国語の2カ国語に対応

屋内型ATM

人通りの多い通りに面したATMが心配という人は屋内型のATMを利用しよう

クレジットカードや電子マネーの普及が急速に進んでいる日本に比べ、マカオはまだまだ現金社会と映るかもしれません。小規模なローカルのレストランやショップではクレジットカードが使えるところはそれほど多くありません。使える場合でも、例えば会計が200パタカ以上といった条件を設定していることもあります。

注意したいのが、現金といっても高額紙幣を受け取らない場合が多いこと。「お釣りがない」や「偽札対策」というのが理由です。マカオに暮らすガイドの感覚では100パタカ(もしくは香港ドル)紙幣ならすんなり行くという印象です。もし、両替する場合は小額紙幣を混ぜてもらうように依頼する、500パタカや1000パタカ紙幣が手元にある場合はホテル併設のレストランや比較的高額商品を取り扱うショップなどで使用するということを心掛けてください。

海外旅行といえば、「トラベラーズチェック」が話題に上りますが、パタカ建てのものはなく、存在自体マカオでは全く知られていないというのが現状です。逆に、最近日本でもメジャー化している中国発の決済カード「銀聯(Union Pay)」は比較的小規模な店舗でも導入していることが多いです。トラベルを避けるため、高額紙幣使用の際はお釣りなどの確認を、カード利用の場合はカード利用の可否と使えるカードの種類を事前に聞いておくことをオススメします。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。

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