人の体に欠かせない血液
赤血球は全身に酸素を運ぶために大切な細胞です
血液は全身へ酸素と栄養を送っているため、血液が失われると、脳や心臓への影響が出てきます。血液は体を維持する要なのです。
手術・外傷など失血状態でのショック症状
体内の血液が少なくなると以下のような症状が出ます。- 皮膚が蒼白くなったり、口唇の赤みがなくなる
- 冷や汗が出てくる
- 脈が弱くなり(頻拍)、早くなる
- 意識がなくなる
- 呼吸困難
献血の種類
血液製剤は献血によって支えられています
■成分献血
- 血漿成分献血……18歳~69歳。次回の献血は男女すべて2週間空けて可能。男性45kg以上・女性40kg以上
- 血小板献血……18歳~54歳(ただし男性は~69歳) 次回の献血は男女すべて2週間空けて可能。男性45kg以上・女性40kg以上
- 200ml献血……16歳~69歳 次回の献血は男女すべて4週間空けて可能。男性45kg以上・女性40kg以上
- 400ml献血……18歳~69歳(ただし男性は17歳~) 次回の成分献血は男女8週間空けて可能。次回の200ml、400ml献血は男性は12週間、女性は16週間空けて可能。男女ともに50kg以上
血液製剤の有効期限
献血で取られた血液は、そのまま輸血に使われるわけではありません。その後調整され、輸血のための「血液製剤」になります。血液製剤はも製造後1~2年保存できるものもありますが、血小板不足に使われる「血小板製剤」は、採血後わずか4日しか持ちません。献血ができない人・条件
私も以前、赤十字病院で勤務していたときに献血カーに乗りましたが、安全な血液を集めるために献血には様々な条件を設けています。以下の条件にあてはまる人献は、献血の意志があっても残念ながら献血できないことがあります。- 特定の病気にかかったことのある方:心臓病・悪性腫瘍・けいれん性疾患・血液疾患・ぜんそく・脳卒中など
- 献血できない薬を服薬中、妊娠中、授乳中の方、発熱等している方
- エイズ、肝炎などのウイルスを持っているキャリアーの方、またはそれと疑われる方
- 輸血歴、臓器移植歴のある方
- ピアスの穴をあけている方
- 1年以内にいれずみを入れた方
- 1年以内に予防接種を受けた方:不活化ワクチンの場合は接種後24時間の献血を避けた方がいいでしょう
- 出血を伴う歯科治療(歯石除去を含む)をした方
- 海外旅行者及び海外で生活した方:例えば、マラリアや狂牛病などの関係から、アフリカや英国に旅行された時期によってはできないことがあります
- クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)の方、またはそれと疑われる方
次のページでは、血液製剤の種類についても解説します。自分から採られた血液がどのように調整されて役立つのかを知っておきましょう。