美術館/エリア別おすすめ美術館

九州新幹線でいく南九州 熊本・宮崎・鹿児島の美術館(5ページ目)

九州新幹線がとうとう全線開通。新大阪から鹿児島まで、3時間45分で行けるようになりました。九州南部、熊本・宮崎・鹿児島でおすすめの美術館を紹介します。

浦島 茂世

執筆者:浦島 茂世

美術館ガイド

鹿児島市立美術館(鹿児島県)
~優雅な天井ドームの建物にも注目

九州新幹線の終着駅、鹿児島中央駅から市電で約10分のところにある美術館の場所は、かつては薩摩藩主である島津氏が住んでいた鶴丸城二の丸跡地でした。この歴史ある土地に作られた美術館では、地元の作家や19世紀以降の西洋美術作品を収集、保存、展示しています。
エントランスホールの天井は薩摩切子をモチーフにした幾何学模様

エントランスホールの天井は薩摩切子をモチーフにした幾何学模様

建物のなかに一歩足を踏み入れると、荘厳な大理石のエントランスホール。ゆるやかな曲線の階段を昇りながらよく見ると、天井の大きなドームには幾何学模様。この模様は島津家が幕末から明治にかけて生産したガラス工芸品、薩摩切子の文様をあしらったもの。わずか数秒で優雅な雰囲気に包まれます。
モネ《睡蓮》

モネ《睡蓮》

常設展ではモネやシスレー、セザンヌなどの印象派作品から、現代にいたるまでの作品が網羅して収蔵、展示されており、一通り観賞すると近代以降の美術の流れが把握できる構成になっています。
黒田清輝《アトリエ》

黒田清輝《アトリエ》

また、薩摩藩士の家に生まれ、日本の近代絵画の礎を築いた黒田清輝や藤島武二など、鹿児島にゆかりのある作家の作品もコレクションの核となっています。

その黒田清輝、誕生の地は美術館からほど近く、また藤島武二宅跡も鹿児島市の中心にあります。日本の近代美術好きの方は、美術館帰りに散策をおすすめします。
屋外にもロダンなどの彫刻展示が。undefined手前はブールデル「サッフォー」

屋外にもロダンなどの彫刻展示が。 手前はブールデル「サッフォー」

屋外にもさまざまな彫刻作品が並んでいます。誰もが知っている薩摩人、西郷隆盛の像もあるのでぜひチェックしてみてください。鹿児島の西郷さんは、上野公園の着流し西郷さんとは異なり、きちんと当時の正装しておりいっそうの凛々しさです。

そして、美術館のカフェ「hana cafe」は、鹿児島で人気の現代アートギャラリーM・Oギャラリーに併設されているカフェの姉妹店。季節に合わせてかわるデザートが楽しめます。

近くには、かごしま近代文学館や鹿児島県歴史資料センター黎明館など、さまざまな資料館が並ぶ文化的な場所。ゆっくりと散策してみてください。

<DATA>
住所:鹿児島県鹿児島市城山町4-36
TEL:099-224-3400
開館時間:9:30~18:00(入場は17:30まで)
休館日:月曜(祝日の場合は開館、翌日休館)、年末年始(12月29日~1月1日)
入場料:大人300円 高大生200円 小中生150円
公式サイト

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