3000万円借りると返済額が300万円以上軽くなる
フラット35Sを使うとどのくらい返済額が軽くなるのか、3000万円を35年返済で借りた場合でフラット35と比較したのが下の表です。当初10年間の毎月返済額は1万5000円強、11年目以降も4000円以上、フラット35Sのほうが負担が軽くなります。トータルの総返済額ではじつに300万円以上の差になる計算です。フラット35を利用するのであれば、できるだけフラット35Sに適合する物件を選びたいところでしょう。ちなみに民間の変動金利で借りた場合、金利優遇で1.075%が適用されたと仮定すると、同じ条件で毎月返済額は8万5738円になります。フラット35Sと比べて7000円近くもダウンし、仮に35年間金利が変わらないとすると、総返済額は600万円以上軽くなります。ただし、変動金利は途中で金利が上昇するリスクがあり、実際に今後は上昇の可能性が低くはないので、フラット35Sよりおトクかどうかは現時点では分かりません。
2012年4月からは引き下げ期間が5年間に短縮
利用のメリットが大きいと思われるフラット35Sですが、残念ながら申し込みには期限があり、今年(2011年)の12月30日までとなっています。大晦日は土曜日で金融機関がお休みなので、実質的に年内いっぱいということです。しかも募集金額に達する見込みとなった場合は途中でも受付を終了することになっています。では2012年になるとどうなるかというと、3月までは当初10年間の金利引き下げ幅が0.3%に戻るだけですが、4月からは金利引き下げ幅が当初5年間に短縮される予定です。つまりまとめるとこういうことです。
・2011年12月30日までに申し込み→当初10年間1.0%引き下げ
・2012年1月~3月末までに申し込み→当初10年間0.3%引き下げ
・2012年4月1日以降に申し込み→当初5年間0.3%引き下げ
一部で「フラット35Sの募集はもうすぐ締め切り」というウワサも飛び交っていると聞きますが、今のところまだ枠には余裕があるようです。ただ、確実に利用するなら早めに申し込むに越したことはありません。住宅金融支援機構では締め切りの約3週間前にHP(http://www.flat35.com/)で告知するとのことなので、今年後半に申し込む人は注意しておくとよいでしょう。