車離れや保険料収入減の結果、2010年4-12月期の連結決算は3メガ損保のうちMS&AD、NKSJの2社が最終減益となりました。この2社においては、統合関連費用がかかり、減益幅が拡大したとのこと。統合の分まで値上げで負担させられるとしたら、ちょっと納得がいきませんね。

メガ損保の誕生に期待も契約者に痛みを強いる結果に

メガ損保時代に突入することで会社間の競争に期待したのですが、いまのところ目に見えた実績は「値上げ」のみです。

メガ損保時代に突入することで会社間の競争に期待したのですが、いまのところ目に見えた実績は「値上げ」のみです。

2010年4月に誕生したメガ損保ですが、前回の記事で触れた通り、いずれも台所事情は厳しいとし、保険料の値上げを発表しています。2010年4月-12月期の決算では東京海上HDのみが増益となりましたが、これは株式等の売却によるもの。第4四半期には自動車保険の異常危険準備金残高の積立が必要になるとして通期予想-10.4%を据え置いています。
しかし現時点で十分な利益があるにも関わらず、「苦しいので値上げです」という言い分は数字のマジックを見せられているような歯がゆさがあります。

グループではなく会社で見れば増益の会社もあるのに…

メガ損保グループ各社の2010年4-12月決算の最終利益に注目してみます。
パーセンテージは前年同期比増減率です。

●東京海上HD:最終利益 +26.3%(連結)

●MS&AD:最終利益 -33.2%(連結)
●三井住友海上:最終利益 -11.9%
●あいおいニッセイ同和:最終利益 -40.4%

●NKSJ:最終利益 -29.7%(連結)
●損保ジャパン:最終利益 +3.1%
●日本興亜:最終利益 -25.7%

こうして見ると、せめて東京海上HD、損保ジャパンぐらいは値下げを検討してくれてもいいように思えます。しかし東京海上HDは7月、損保ジャパンは4月に値上げが決定しています。「連結でマイナスだから」という大義名分を得て値上げが決められたのだとしたら、メガ損保の存在に異議を唱えたくなります。

自動車8社の国内生産↓7.3%減。自動車保険市場は寡占状態に?

少子化や車離れなどが重なり市場のさらなる成長は…? メガ損保各社はアジアを中心とした海外事業に活路を見出そうとしています。

少子化や車離れなどが重なり市場のさらなる成長は…? メガ損保各社はアジアを中心とした海外事業に活路を見出そうとしています。


 
2011年1月の自動車8社の国内生産は7.3%減となりました。少子化や車離れなどから、当面、これ以上の成長は見込めないでしょう。となると、今後の3メガ損保の動きとしては、当初言われていた競争激化ではなく、新規参入をさせず、誰も倒れず、仲良く現状維持を目指す市場の寡占化になりそうです。
その動きは今回の足並みをそろえた一斉値上げでも明白です。残念ながらオリジナル商品の開発や独自の保険料体系、特約などが出現する期待度は一気に薄れてしまいました。まるで自由化以前のような「どこの会社でも保険料は一緒」といった状態になる可能性もあります。もちろん、メガ損保各社の企業努力に期待したいところではありますが…。

メガ損保時代を迎えたことで通販や外資系に注目が集まる!

せっかく到来したメガ損保時代ですが、どうやら我々契約者にとってはあまりうれしくない状況になりそうです。しかし、いまは通販型や外資系など、コストが魅力で補償が充実した保険商品がたくさんあります。メガ損保が提示した保険料に納得できなければ、それらの会社に注目して、見積もりをとってみてはいかがでしょうか。通販や外資系のシェアが拡大すれば、市場は活性化し、契約者への還元を第一とした自動車保険も登場するはずです。

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