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非正社員の男性の収入、200万円未満が約56%

明治安田生活福祉研究所の調査によると、30歳代の未婚女性の約66%が結婚相手に年収400万円以上を求めています。条件を満たすのは40歳~59歳、事業規模や学歴によっては35歳以降、の正社員です。現在は正社員であっても、非正社員になる可能性は誰にでもあります。漠然とした不安を持つ前に、正社員と非正社員との年収格差の実態を知りましょう。

大沼 恵美子

執筆者:大沼 恵美子

貯蓄ガイド

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雇用者の約37%は非正規の職員・従業員

厳しい非正規雇用の賃金

厳しい非正規雇用の賃金

「労働力調査(詳細集計) 平成25年(2013年)平均(速報)結果の概要」(総務省)によると、平成25年平均の雇用者(役員を除く)数は前年に比べ47万人増の5201万人でした。正規の職員・従業員(以下「正社員」とする)は減少傾向が続いており、前年より46万人少ない3294万人です。男性が33万人減の2267万人、女性は14万人減の1027万人です。

それに対し、パート・アルバイト、契約社員、派遣社員などの非正規の職員・従業員(以下「非正社員」とする)は前年より93万人増の1906万人で、雇用者(役員を除く)の36.6%(2012年は35.2%)を占めています。男性が610万人(2012年より44万人増)、女性が1296万人(2012年より49万人増)で、女性が男性の倍以上の68%を占めます。

非正社員の内訳は、次の通りです。
・パート・アルバイト ・・・・・・・・・1320万人(うち女性が1019万人)
・契約社員・嘱託 ・・・・・・・・・・・ 388万人(うち女性が169万人)
・労働者派遣事業所の派遣社員・・・ 116万人(うち女性が68万人)

年齢階級別では、15~34歳は533万人(うち女性は325万人)、35~54歳は752万人(うち女性は627万人)、55歳以上は620万人(うち女性は344万人)で、35~54歳の女性が33%、55歳以上の女性が18%です。
平成26年労働力調査(詳細集計)を基に2015年1月20日に筆者が作成した。

平成26年労働力調査(詳細集計)を基に2015年1月20日に筆者が作成した。

非正社員の賃金格差は大企業ほど大きい

増加の一途をたどる非正社員の賃金は、正社員とどの程度違うのでしょうか。「平成25年賃金構造基本統計調査(全国)結果の概況」(厚生労働省)によると、正社員と非正社員との賃金格差は大企業ほど、また女性より男性のほうが大きくなっています。

【雇用形態・企業規模別賃金と賃金格差】
<男性>  正社員賃金    非正社員賃金  賃金格差
  • 大企業    39.9万円     22.4万円     56
  • 中企業    32.5万円     21.0万円     65 
  • 小企業    29.3万円     21.7万円     74
<女性>  正社員賃金    非正社員賃金  賃金格差
  • 大企業    28.9万円     18.4万円    64
  • 中企業    25.0万円     17.2万円    69
  • 小企業    22.4万円     16.3万円    73
非正社員の賃金についてもう少し詳しく見てみましょう。次ページ
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