香りによる心理的効果は個人差が大きく、香りを嗅いだ人がどのタイプの香りに敏感かによっても左右されます。現在、科学的な研究により、眠りを誘うことが実証されている香りは以下の4つです。
  • ラベンダー
  • セドロール(シダーウッド)
  • コーヒー
  • タマネギ
それぞれの快眠効果について、以下で詳しくご紹介します。

ラベンダー……医療機関・介護施設でも採用される鎮静効果

ラベンダー

ラベンダーは初心者にも扱いやすい万能エッセンシャルオイル。深い睡眠が増えると報告されています

睡眠を改善するエッセンシャルオイルとしてもっとも有名なのは、ラベンダーでしょう。エッセンシャルオイルの香りのタイプと気分の変化には関係があり、シトラス系、ハーバル系、ウッディ系には鎮静作用、フローラル系、スパイシー系、ミント系には興奮作用があるとされています。

最近では、医療機関や介護施設でも使われています。ロンドンの老人病院での研究によると、睡眠薬を常用していた患者さんにラベンダーの香りを嗅いでもらったところ、眠りが深くなって徘徊がなくなり、日中は眠気が減ってスッキリ過ごせるようになりました。

日本では大学生を被験者とした睡眠中の脳波実験の報告もあります。大学生にラベンダーの香りをつけた布団で眠ってもらったところ、普通の布団で寝た夜と比べてレム睡眠や深い睡眠が明らかに増えました。ラベンダーの香りによって、心身ともにぐっすりと眠れたということです。

セドロール……睡眠薬に匹敵する寝つきのよさも

スギ・ヒノキ

花粉症は困りますが、睡眠には役に立つヒノキの香り

ヒノキ科やスギ科の樹木の香りに含まれる「セドロール」という物質には、眠りをよくする効果があります。セドロールは、エッセンシャルオイルの「シダーウッド」に多く含まれています。

ヒノキのお風呂に入ると、普通のバスタブよりもリラックスできるような気がするでしょう。また、日ごろのストレスを解消するために、スギなどの針葉樹林で森林浴を楽しむ人が多いことからも、樹木の香りの効果が想像できると思います。

女子大学生に就床時刻の2時間前から就床後2時間まで、セドロールの香りを嗅いでもらった実験では、寝つくまでの時間が短くなり、総睡眠時間も長くなったという結果が報告されています。さらに、夜中に目覚める回数も減りました。特に寝床についてから寝入るまでの時間は、香りがない夜に比べて45%も短くなったそうです。これは睡眠薬に匹敵するくらいの効果です。

コーヒー……香りだけなら高いリラックス効果

コーヒー

コーヒー好きの人も夜は、挽いた豆の香りだけで我慢しましょう

コーヒーといえば眠気覚ましの定番ですが、香りだけなら眠る前にも役立ちます。コーヒーの香りをかぐと、気持ちが落ち着くことがあると思います。このときの脳波を調べると、リラクセーションの指標であるアルファ波が多く出ていることが分かったのです。

コーヒーの種類にこだわるなら、グアテマラやブルーマウンテンの香りがアルファ波を増やすと言われています。気持ちが落ち着くと眠りやすくなるので、これらは夜向きのコーヒーといえるでしょう。

一方、マンデリンやハワイコナの香りはアルファ波を減らす作用があります。こちらは緊張感を高めてくれるので、朝にお勧めのコーヒーです。

タマネギ……民間療法に一理!硫化アリルの効果

玉ねぎ

刺激を感じない程度の匂いが効果的。匂いがきついと逆効果になるのでご注意を

玉ねぎやネギ、ニラ、ニンニク、ラッキョウなどの独特な刺激臭や辛みのもととは、「硫化アリル」という物質です。硫化アリルには、気持ちを落ち着かせて眠りを誘う効果があります。

西洋の民間療法の中に、タマネギの匂いで寝つきを良くするというものがあります。私が協力したテレビ番組の実験では、いつもは昼寝をしない幼稚園児に玉ねぎの匂いをかがせて、眠るかどうかを調べました。匂いのない部屋で昼寝をさせようとしたグループは、案の定、眠ってくれませんでしたが、刻んだ玉ねぎをおいた部屋では、ほとんどの子どもが自然と昼寝してくれました。幼稚園の先生方も、玉ねぎの催眠効果にはとても驚いていました。

ただし、匂いが強すぎると逆効果。大人を対象に行った実験では、玉ねぎの匂いに気づいた人は寝つきが良くなりませんでした。匂いがするかしないかぐらいの少量を、寝床の近くに置いておくとよく眠れるようです。


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