輸入車/注目の輸入車試乗レポート

SUVの9-3Xでサーブが復活!

親会社GMの苦境で、一時はブランドの消滅さえ危惧されたサーブだが、親会社が変わり日本でも復活を果たした。ニューモデルとして投入されたのはワゴン派生型のSUV、9-3Xだ。どんなモデルなのか早速お届けしよう。

塚田 勝弘

執筆者:塚田 勝弘

車ガイド

“サーブ”にまた乗れる!

フロントマスク

復活を果たしたサーブ。ニューモデルとしてワゴン派生型のクロスオーバーSUV、9-3Xを投入。ボディサイズは全長4690×全幅1800×全高1570mmで、2.0Lターボを搭載。駆動方式は4WDのみで6速ATを組み合わせる。価格は520万円

サーブが復活した。親会社GMが苦境に陥り、「Saab」ブランドが消えてしまうかと思われたが、オランダの高級スポーツカーメーカーのスパイカー・カーズに売却され、復活の頂を登っている。スパイカー・カーズは、スポーツカーのほかにF1活動でも知られているが、日本のユーザーにとっては、サーブ車のステアリングを再び握れることが朗報だろう。日本ではピーシーアイが輸入権を獲得し、販売はヤナセが再開している。

まずはワゴン派生型SUV・9-3Xから

リヤビュー

9-3のFFモデルよりも20mm全高を高め、ルーフレールを装着。ボディ下まわりのダークグレーの仕上げのスキッドパネルの採用などでSUVの雰囲気を演出、ツインテールパイプも標準装備する

復活の第一弾は、9-3スポーツエステートをベースにSUV化させた9-3X。SUV化といってもレガシィ・アウトバックや、日本にも250台限定で導入されたアウディ・A4オールロードクワトロのようなワゴン派生型のSUVだ。

エクステリアはボディの下まわりにぐるりとダークグレーのグレイン仕上げを施し、オフロード走行時での飛び石や泥はねからボディを守る役割を担っている。もちろん、SUVらしく見せる演出でもある。ドア下部にはマットアルミカラーの装飾トリップを、ルーフにはブラックのルーフレールを装備する。

他のワゴン派生型と同様、SUVとしての悪路走破性は本格的なオフロード走行を重視したものではないが、SUVを名乗るに相応しい基本的なスペックは備わっている。まず、車高を20mm高め、駆動方式は電子制御式トルクトランスファーデバイスが駆動力の配分を行う4WD。オプションで後輪に、片方のタイヤが空転した際にもう片方に駆動力を伝えるLSDを設定している。クロカン系SUVのようなタフなオフロード走行を指向するのではなく、スキーやサーフィンなどのアウトドアフィールドなら十分に役割を担ってくれる存在といえる。

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