命をかけてやるべきこと
ガイド:オンデーズの社長として、これだけは譲れないのはどういうことですか?雇用しているたくさんの人の生活を守るため、今日も彼はとびまわる。
戦略なんてない
ガイド:オンデーズの戦略は?田中氏:これといって戦略なんてないんです。一生懸命いい商品を創って、今日よりも明日は更に良いサービスができるように一生懸命努力して、足りなければもっともっと努力して、それを一人でも多くの人に買っていただく。それがオンデーズの戦略です。それ以上でもそれ以下でもない。先月入荷した商品よりも今月の方がよくなっているか?先月よりもいいサービスができているか?それを全社員で真剣に問い続けていくことがオンデーズの戦略です。
ガイド:それが階段をのぼっていくことですね?
田中氏:それを突き詰めていくしかないと思うんですよ。何もテクニック的なことはないんです。1つ1つの積み重ねがノウハウになるんだし。
ガイド:徹底して追求していくことによって、モデルができるということでしょうか?
田中氏:たとえばディスカウントをするのであれば徹底してやって成功すれば、それは1つの成功モデルになります。だから、どれがいいとか悪いということではなくて、一番の問題は、徹底してやらないといけないということだと思いますね。自分の理想像に向かって徹底して追求していく。それが商売だと思うんです。だから、正解なんてない。いろいろな人がいろいろなビジネスをやっているけど、ビジネスモデルとしてはみんな正解なんだと思います。ただ、徹底的にやらないからうまくいかなくなってしまうのではないでしょうか。あるいは、自分よりももっと徹底的にやっている人がいるか。だったらそこより徹底してやればいいし、もしやれないのであればやめればいい。商売っていうのは、突き詰めれば、そういういたってシンプルな仕組みなんだろうなと思います。
オンデーズの最大の武器は、商品の安さやサービスの質ではなく、田中修治という人間だと思う。すべてを守ろうとする一方で、すべてを爆破させてしまうのではないか。そう思わせる彼の横顔が、やけに印象的だった。
【バックナンバー】 あの会社が儲かる理由
その1 宴会が会社を強くする
その2 階段は1段ずつのぼる