MBA・ビジネススクール/MBAとキャリア

キャリアを広げるMBA在学中のインターンシップ(3ページ目)

全日2年制ビジネススクールに通っている学生は、夏休みに企業で短期の就業経験を行うこと(インターンシップ)が増えてきています。インターンシップがどういうものか、どのように対応すればいいのかを説明します。

福原 正大

執筆者:福原 正大

MBA・海外留学ガイド


インターンシップの中身

プレゼンテーション

インターンシップ中には仕事結果をプレゼンテーションする機会もある

会社によって大きく異なります。インターンシップを定期的に受け入れている企業では、完全にカリキュラムができていて、ビジネススクールで学んだことをどう企業で応用するかの座学から始まり、いくつかの部署を数日単位で経験させていきます。あまり慣れていない企業でも、基本的には企業秘密になることには学生に触れさせないよう、新規のプロジェクトなどが学生にあてがわれ、MBAで学んでいる知識を利用して分析させることが多いようです。また、6か月間程度の長期インターンシップをしている一部企業では、夏休みの間は朝から晩まであるプロジェクトに学生を従事させ、その後週に1~2度会社によんでその進捗状況を確認させ、改良を重ねる訓練をするところもあります。

ガイドが勤務していた外資系金融機関でも、世界レベルで30名近いインターンシップを引き受け、1か月程度新規事業で考えている案件を分析してもらったりしていました。3分の1程度の学生に採用内定をインターンシップ中に出し、大部分がMBAなど(一部他の修士課程)を取得後入社してきました。

インターンシップをする際に気を付けるべきこと

最も重要なのは、自らのキャリア計画に沿い、インターン先をみつけること。特に、ビジネススクール卒業後に、職種の変更を考えている場合は、ぜひ考えている職種で実際にインターンシップを行い、自らに適性があるかどうか確かめることを強くおすすめします。業界や企業のイメージは良かったが、実際に働き、会社の人たちをみてみると全く自分に合わなかったということはよくあります。

希望するインターンシップ先が見つからなかった場合においても、落胆することはありません。獲得したインターンシップ先で自らのキャリアの可能性を広げられるようにしましょう。MBA課程で得た知識を応用する機会と割り切るのががいいかもしれません。また、希望する会社ではなかったが、インターンシップをしてみると仕事や会社の文化が自らに向いていたということも多々あります。

そして、インターンシップがとれなかった場合は、気持ちを切り替えてその原因を探り、その後の就職活動にそなえましょう。

希望する企業のインターンシップがとれた場合

インターンシップ先が卒業後に努めたい会社の本命の場合は、インターンシップ先で自らをアピールしてください。これは目立とうということではなく、相手の望んでいる仕事のレベルを超える仕事をするということです。ただ、一生懸命働いたにも関わらず、MBA取得後の就職について声がかからなかった場合は、自らの適性が合わないと考えて、他を探したほうがいいかもしれません。ある企業に執着し続けることは、自らの可能性を縮めることにもなります。

ビジネススクールにいる学生の多くは前職を持ち、会社や働くということを理解しています。そうした経歴をもつ人がMBAで新しい知識を得て、インターンシップで実務的に新しい分野の仕事に挑戦できるのは、キャリア的にも大きな可能性を広げます。インターンシップに振り回されて学業が後手にまわるのは問題ですが、夏休みを有効活用するためにもインターンシップを行うことをおすすめします。

<参考記事>
MBAキャリアの活かし方

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