投信のコストの中でも特に要チェックなのは?
投資信託にはおもに3つの手数料がかかります。購入時の「販売手数料」、保有期間中の「信託報酬」、売却時の「信託財産留保額」です。販売手数料は、前回「購入コスト編」でご紹介したように、同じ投資信託でも買う窓口によって料率は異なり、ノーロードといって無料の場合もあります。信託財産留保額とは、いわば解約のペナルティーのようなもの。投資信託によってかかるものとかからないものがあります。
上の二つが一度しかかからないのにたいし、信託報酬は毎日継続してかかるコスト。長く保有すればするほど運用成績への影響は大きくなります。信託報酬はどの投資信託にもかかり、同じ投資信託であればどこで購入しても同じ料率です。
100万円を年率5%で運用した場合の資産価値の推移。同じ成績でも信託報酬1.47%の差で、10年後には21万円、20年後は61万円、30年後は132万円もの差になります。
アクティブファンドは信託報酬が高め
信託報酬とは運用や管理のために必要な費用です。通常、市場平均に連動する運用成果を目指すインデックスファンドよりも、銘柄を選別して市場平均を上回ろうとするアクティブファンドのほうが、リサーチが必要な分だけ信託報酬は高めになっています。高い報酬をはらってそれに見合う収益を得られるならOKなのですが、平均以上の成績を継続的にあげているアクティブファンドはごく僅かなのが実情。投資家の間でも、「投信運用のベースはコストを抑えられるインデックスファンドで」という考えが広がってきています。
お得なインデックスファンドはコレ
そんな投資家のニーズを受けて、「STAMシリーズ」「eMAXISシリーズ」といった低コストなインデックスファンドシリーズが相次いで登場し、信託報酬の安さを競い合っています。以下の表は各カテゴリーごとにピックアップした信託報酬がオトクなファンド。これらは大手ネット証券でノーロード(販売手数料無料)で買えるものがほとんどなのでぜひチェックしてみてくださいね。
信託報酬を含めた三つのコストを総合的に比較する時は、ファンドバンクのHPの「コスト計算機*」が便利ですよ。 *会員登録(無料)が必要です。
次回は「投資信託をオトクに買うコツ~積立編」です。お楽しみに。