MAZDA(マツダ)/デミオ

デミオとイース、燃費30km/Lの秘密(2ページ目)

今年はハイブリッドじゃないのに30km/Lという素晴らしい燃費を持つモデルが2車種も出てくる。晩春くらいにデビューするマツダ・デミオと、夏のダイハツ・イースだ。中でもイースは『JC08』という従来の燃費計測モードより10~15%くらい厳しい数字になる新しいモードで30km/Lを狙うらしい。

国沢 光宏

執筆者:国沢 光宏

車ガイド

デミオとイース、30km/Lの正体

マツダ・デミオ

今春にモデルチェンジを予定しているデミオ(写真は2011年北米仕様)。常識では考えられない高い圧縮比を持つエンジンで、ハイブリッドではないにも関わらず30km/Lの燃費を実現する


脱線した。なぜデミオやイースの燃費が抜群にいいのか。まずデミオの場合、『スカイアクティブ』とネーミングされた新しいエンジンが燃費を稼ぐ。スカイアクティブシリーズの2リッターエンジンを搭載した先行試験車に乗ったら「う~ん!」。今までのエンジンと全く違うパワーの出方をする。アクセルをホンの少し踏んだだけでトルク出ます。

スカイアクティブシリーズの高い燃費のキモは「圧縮比」。エンジン効率を高めるには圧縮比を高くするのがセオリーなのだ。しかし圧縮比を高めればノッキング(カリカリとイヤな音がする)してしまう。そんなことから、普通のエンジンだと10:1以下にしている。デミオに搭載されるスカイアクティブは、どうやら13:1という常識外れの圧縮比になるようだ(試乗した2リッターはハイオク仕様で14:1)。

スカイアクティブ

マツダの次世代技術の総称となる「スカイアクティブ」を冠したガソリンエンジン「スカイアクティブG」。非常に高い圧縮比が低燃費のキモとなる


これだけ圧縮比を高くすると、ガソリンエンジンとは思えないほどの低速トルクが出る。試乗した2リッターは2.4リッターエンジンに匹敵するトルク感だった。1.3リッターも1.5リッター級になる模様。結果的にアクセルを踏む量は少なくなり、燃費が良くなるという寸法。省燃費エンジンなのに、気持ちよく走ってくれるのだから嬉しい。

イースはエンジンの改良+徹底的な軽量化で低燃費を実現する。今や軽自動車も800kgを超えるクルマが普通。イースは15%程度軽くし、エンジンの改良と合わせ燃費改善を狙う。これまた車重が軽くなるため、軽快に走ってくれるという。なんだか楽しそうだ。もちろん2車種ともアイドルストップ付き。価格は案外リーズナブルだと思う。
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