ドバイで気をつけたいルールとマナー
美しいモスクの名を持つジュメイラモスク
近隣の中東諸国はもちろん、アフリカ、ヨーロッパ、アジアなどの国々からの外国人人口が8割強のドバイ。そんな国際色豊かなドバイなのですが、列記としたイスラム教国です。日本ではあまり縁のないイスラム教ゆえ、ささいなトラブルに巻き込まれることのないよう、ドバイの宗教的背景についても事前勉強が必要です。イスラム教国を旅する上で知っておきたい、ルールとマナーをご紹介します。
服装、特に女性の露出は注意
女性がノースリーブやワンピースなどをリゾートホテル内で着用するのは基本的に問題ありません。ですが、先にもお話したように男性人口が圧倒的に多いドバイでの過度な肌の露出はできるだけ控えましょう。モスクやドバイよりも規律が厳しい、他の首長国を旅のプランに入れている場合は、長袖・長ズボンなど肌がすっぽりと隠れる服装か、ストールなどでしっかり体をカバーすることをおすすめします。
髪も見せることが良しとされていないイスラム教の女性たち。モスクに入る際には、ストールで髪の毛を隠すことも相手の文化を思いやる心配りになると思います。おしゃれが大好きなドバイの若い女性が前髪だけを出したり、いわゆる日本のギャルのように盛ったりしている姿も、最近はよく見かけるようになりましたが、現地でもこれには賛否両論です。
イスラム教徒の異性に対するマナー
ドバイ女性が身につける黒い民族衣装アバヤを着るマネキン
イスラム教徒の異性に対しては、相手が求めてこない限り、握手などでもこちらからは求めない方が良いかと思います。特に相手が現地女性の場合には、絶対にやめておくべき。外国人同士のカップルでも公共の場で抱きついたり、キスはご法度です。キスくらいで……と思われるかも知れませんが、警察沙汰になることも実際にはあるのです。特に
ラマダン(イスラムの断食月)中は、公共の場で手をつなぐ程度の行為でも、完全な禁欲生活中のイスラム教徒の人々を不愉快な思いにさせる、大変失礼な行為にあたります。
また、アバヤ(黒い民族衣装)を着た女性を許可無く写真撮影してはいけません(許可をくれる一般女性はほとんどいないと思いますが……)。特にブルカ(顔を覆っているマスク)を着用している女性には、あなたが男性であればむやみに近づかないように気をつけましょう。
イスラム国でのアルコールは?
イスラム教では基本的にアルコールの摂取は禁じられています。ですが、異教徒の多いドバイでは、リカーライセンス(お酒の販売許可)を持つ五つ星ホテル内のレストラン等でお酒を楽しむことができます。ビーチや公共の場で、ホテルのミニバーから持ち出したお酒を飲むなどは、違法行為になり厳しく罰せられるのでご注意を。