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4人対戦をしてないポケモンユーザは損をしている(2ページ目)

桃太郎電鉄シリーズ(以下桃鉄)ってありますよね。1人でCPU相手に遊んでも、2人で対戦をしても面白いですが、4人で遊んだ時の楽しさは格別です。実は、これと同じような話が、ポケットモンスターシリーズ(以下ポケモン)にもあります。もしあなたが、4人でポケモンを遊んだことがなければ、それは、桃鉄を2人でしか遊ばないくらい、もったいない話かもしれません。

田下 広夢

執筆者:田下 広夢

ゲーム業界ニュースガイド

4人で遊ぶと2倍の戦略

ポケモン4人対戦の図

技も2倍、相手も2倍、考えなきゃいけない展開も2倍です。

さあ、先ほどご紹介したポケモンバトルが4人で対戦するとなるとどうなるのか。まず単純に、読み合いの幅が倍か、あるいはそれ以上に増えます。自分の選択肢も2倍、相手の選択肢も2倍ですから。

例えば、AチームとBチームがいて、Aチームのポケモンのうち1匹の体力が半分で、もう1匹が体力満タンだった時、Bチームはどう動くか。どちらかのポケモンを集中攻撃して倒そう、なんて作戦が真っ先に浮かびますよね。

そうすると、今度は逆に陽動作戦が成立します。AチームはBチームの攻撃先を読んで、体力が半分のポケモンは「まもる」を使い、そして逆に体力が満タンのポケモンは、「なみのり」のような全体攻撃をしかけるというような手が打てます。Bチームの攻撃と、自軍にまで被害の及ぶ全体攻撃の「なみのり」の両方を「まもる」で防御した上で、一方的にBチームにいる2匹のポケモン両方にダメージが与えられます。

さあ、もしBチームがここでさらに戦略的に行動できるなら、「まもる」と「なみのり」を読んで、逆に体力満タンのポケモンの方を集中攻撃するか、「そらをとぶ」のような攻撃で回避するか、それともやっぱり体力が半分になったポケモンを集中攻撃するか、さらには、体力が半分になったポケモンがチェンジすることを見越した攻撃をしかけるか、というように選択肢があることに気がつきます。

と、ここまで読めば、どれだけ状況が複雑に、一筋縄ではいかなくなるかお分かりになると思います。1人1人ができる行動は、技を選ぶか、ポケモンをチェンジするかぐらいで変わりませんが、それが4人あわさることで、大変な戦略が派生していきます。

仲間と戦う楽しさ

ポケモン4人対戦をするプレイヤーの図

2人で戦えば、頭脳も2倍。喜びや、悔しさや、楽しさは、もっとです。

そしてここからがさらに大事なことですが、1人のポケモントレーナーが場に2匹ずつポケモンを出すダブルバトルでもゲームの中身としては、同じ展開が起こります。ただし、1人1匹ずつポケモンを出す4人対戦では、ゲーム展開は同じでも、ゲーム体験は全く別物になります。

なにしろ、この読み合いを、2人の人間の頭脳で考えるんです。2人で敵の攻撃を予想し、自分のポケモンの特性や技を説明し、打ち合わせをしたうえで、それぞれが行動するんです。ポケモンバトルは、タイプや技の知識が勝敗を分けることも多いですから、お互いの知識を持ち寄り、「あいつの弱点なんだっけ」なんて言いながら相談することになります。そして出た結果に2人で「やられたーっ」とか、「よっしゃー!」とかいって騒ぐわけです。これが楽しくないわけがないでしょう。

どんなゲームだって、たとえジャンケンであったとしても、人と人との真剣勝負は楽しいものです。それが、チーム戦になって勝ち負けを共有する仲間がいればさらに盛り上がります。しかも、自分の育てたポケモンで、さらにはその手持ちのポケモンを使った戦略をお互いで練りながら戦うとなれば、こんな面白いゲームはなかなかありません。1対1のポケモンバトルとは、別次元の興奮があります。

これだけ楽しい4人対戦なんですが、特に大人のポケモンプレイヤーにとっては、仲間を集めるのが難しく、敷居が高いというのが現状かもしれません。
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