世界最大級の規模、ニューヨーク・メトロポリタン美術館
五番街に面して佇む様は、まさに威風堂々
ニューヨーク観光といえば、美術館めぐりははずせません。その中でも、ここメトロポリタン美術館は絶対に訪れるべき名所。世界最大級の規模を誇り、様々な時代や国のアートを擁した充実のコレクションは何度訪れても飽きさせません。館内の隅々まで堪能するには1日でも物足りませんが、ちょっと駆け足で予習したい人のために、ハイライトをかいつまんでご紹介します。
エジプシャンアート
数々の映画にも登場した有名な神殿
エントランスからすぐにあるのが、エジプシャン・ギャラリー。館内でも特に人気の高いコレクションで、深遠なるエジプト文明の世界へと人々を誘います。このコレクションの名物ともいえるのが、BC15世紀に建設されたとされるデンデュール神殿。光がさしこむギャラリーに鎮座する様は、神秘的で神々しさを感じさせます。
ヨーロピアンアート、印象派
ドガの作品も発見 photo: MET
日本人に特に人気なのが印象派アーティストによる絵画でしょう。ここメトロポリタン美術館では、モネ、セザンヌ、ロートレック、マネ、ルノワールなどの、代表的な作品がずらりと集結。特に、セザンヌとマネの作品が充実しています。ヨーロピアンアートのセクションは宗教絵画が多く、馴染みのない人には退屈かもしれませんが、マップを見ながら効率良く回りましょう。
モダンアート
開放的なモダンアートギャラリー
意外かもしれませんが、メトロポリタン美術館ではモダンアートも充実しているんです。ここでは、ジャクソン・ポロック、ジョージア・オキーフ、マーク・ロスコー、ピカソ、マチス、ジャコメッティらの作品を見つけることができます。ここのセクションは若い学生の見学者が多く、いつも熱気が溢れているのが特徴的。
ギリシャ・ローマンアート
美術館の建築美も堪能
美しい彫刻の数々が出迎えてくれるここは、天井高のスペースに自然光がたっぷりと入り、とても清々しい一角。ちょっと小休止しながら見て回るのにぴったりなほど、ゆっくりとした時間が流れています。大理石の彫刻を見ては、人間の肉体美に改めて気づかされるでしょう。ヘラクレス像やフレスコ絵画などを中心に鑑賞するのがおススメ。
アジアンアート
教科書で見たあの絵! photo: MET
世界最大規模のメトロポリタン美術館ですから、アジアの美術ももちろん網羅しており、日本の作品も充実。なぜ日本になくて、ここに?と思ってしまうほど貴重な作品が並んでいるんです。ここでは尾形光琳の晩年の作『八橋図』と、葛飾北斎の『富嶽三十六景』を鑑賞するのをお忘れなく。
カフェ・レストラン
公園の緑を眺めながらコーヒーを
館内には4箇所のカフェ、レストランを併設しています。カジュアルなセルフサービス式のカフェテリアから、ダイニングレストランまであるので、機会に応じて使い分けてみては。夏季に訪れる人におススメしたいのが、屋外テラスの「アイリス&B・ジェラルド・カンター・テラス」。5~10月まで限定で開放されるこのテラスでは、アートを鑑賞しながら、ドリンクを楽しむことができます。館内のカフェよりも開放感に溢れているので、チャンスのある人は是非!
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The Metropolitan Museum of Art(メトロポリタン美術館)
住所: 1000 Fifth Avenue.
TEL: 212-535-7710
最寄り駅: 86th Street
入館料: 一般20ドル(任意)