VIX短期・中期先物指数ETFへの投資の注意点は?
<VIX短期・中期先物指数の注意点>・長期投資には不向き
・値動きの大きさは新興国株並み
・為替相場の影響を受ける
平常時のVIX指数ETFは滑り台にのっているようなもの?
S&P 500 VIX短期・中期先物指数の値動きは、それぞれ取引所で上場しているVIX指数先物の期近(期限の短いコース)の価格を売却し、次の限月の価格を買付けるという取引を繰り返した推移です。通常時のVIX指数先物は、期近から期先になるにつれ価格が高い傾向にあります。そのため、「安い方を売って高い方を買う」ことになり、S&P 500 VIX先物指数は長期保有すればするほどだんだんと安くなっていく傾向があるのです。
よって平常時の長期保有は投資資金の減価につながるので要注意。反対にマーケットが荒れているときは、VIX指数先物は期先より期近が高くなる傾向があるため、限月の乗り換えがプラスの効果に働きやすくなります。よってただ安いからと値位置を見て買うのではなく、市場の警戒心が高まりそうな場面で購入しておくというのが賢明です。
また、VIX先物指数ETFの値動きはかなり大きいことにも留意が必要です。期限の短い先物価格の値動きを反映するVIX短期先物指数ETFは新興国株式よりもハイリスク。中期先物指数ETFも新興国並みと考えておきましょう(「S&P 500 VIX短期/中期先物指数について」国際投信投資顧問)。
また、投資対象は米ドル建てなので、為替相場の影響をうけます。マーケットが大きく動揺し、避難通貨である円にマネーが流入して急激に円高が進行すれば、その分値上がり幅が抑えられることにもご留意ください。
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