大掃除、しない宣言!
大掃除を阻むものとは……?
年末って、1年中でもいちばん忙しい時期ですよね。ただでさえ年末進行で仕事が立て込んでいる上に、おせちの準備に帰省の手配、年賀状だって書かなきゃならない。とてもじゃないけど「大掃除」なんてやってる余裕ない! という人、多いと思います。ましてや、小さいお子さんや介護が必要な高齢者と暮らす方はタイヘンでしょう。
そんな方に言っちゃいましょう、「今年は、大掃除、しなくてイイですよ!」
大掃除が可能だったのは昭和中期まで
最近見なくなりましたが、昭和中期頃までは、大掃除は家族総出で行う大々的な行事で、年末の家々の前には、ホコリを払うために持ち出された家具や照明器具が並び、紙をはぎとって桟を水洗いした障子が、何枚も立てかけてあったものです。
しかし、そんな「大掃除」ができたのは、その頃の日本の家には、本当にモノが少なかったから。大型の家具はわずかしかなく、多くは一人で持ち運べる小家具、残りのモノはすべて押し入れや納戸に収納してしまえる量しかありませんでした。すべての建具をはずせばワンルームとなってしまう日本家屋は、非常に掃除がしやすく、そのため昭和中期くらいまでの大掃除では、文字通り「大がかりな掃除」、つまり「汚れを取ること」ができたのです。
21世紀の日本、大掃除は困難に…
ところが現在、西洋化した日本の家の中には、昭和の昔からは考えられないほど、大量のモノがあふれています。テーブルやソファなどの大型家具、無数の家電、衣類、本、各種ソフト類…。家族の人数は減ったのに、モノの数は爆発的に増えたため、「掃除」に行き着く前に「モノの片付け」だけで膨大な時間がかかるようになってしまいました。