開発者の1日 プログラマー、グラフィッカー編
最近のゲームは、規模が大きくなって、どの作業も分業体制で進んでいるようです。
プロデューサー 寺澤:そうですね。今はもうプログラムも完全に分業制ですので、ここのモードは誰がやる、インターフェースまわりは誰がやる、PSP独自のシステムに関わるところは誰がやる、みたいな感じで分けてやる感じです。
ガイド:ちなみに、プログラムっていうのはどこまでを作るんでしょうか。例えば、グラフィッカーさんが描いたものは、全部プログラマーさんが逐一実装してるんでしょうか。
プロデューサー 寺澤:基本的にはそうなります。グラフィッカーさんが作ったものをプログラマーが実装していくという流れですね。ここにデータを上げると自動的に流れていくシステムになっている部分と、そのつど対応する部分があります。例えばサウンドの実装なんかもグラフィックと同様な感じですね
ガイド:グラフィッカーさんも、プログラマーさんと同じように、仕様書にそったものを今度はどんどん描いていくということになるんでしょうか。
プロデューサー 寺澤:そうです。ただ、グラフィックに関する仕様書ってわりとざっくりとしたアバウトなものが多くて、こういうものを欲しいっていのが最初あって、それを満たすためにグラフィッカーさんが試行錯誤するっていう感じです。
今回でいうと、教室をまず作りました。最初のオーダーとしては、教室の雰囲気をまず変わったものにしたいね、というところぐらいでした。壁の色が何色でとか、そういうところまでは言いません。かつ、2.5Dモーショングラフィックっていう、新しい表現ができないかなっていうのがオーダーですから、なんとなく絵にインパクトがないとか、これじゃあ地味だよねえと意見を言い合って進むことになります。教室が何週間の予定で、終わったら今度は、これね、みたいな感じでスケジュールがきられていきます。
ダンガンはここがかなり苦労したところで、スケジュール通りにはなかなか絵が決まらなくて、その後の進行に相当影響が出てしまいました。担当者は本当につらかったと思います。最後はもはや達観してましたが(笑)でも最終的には、本当にいい絵を作ってくれたなと思います。
ただプログラマーもグラフィッカーも仕様書通りに作業をしているだけではなくて、企画段階から開発途中もですが、かなり仕様に関してアイデアを出しますし、自分で考えて作ったものを逆に「入れてくれ!」的な提案をしたりしています。これは開発環境や会社によって違うとは思いますが、スパイクは各部署の人間が他部署に対して口を出しやすい、というか、話し合いをしやすい環境が作れている方だと思いますね。
ガイド:それぞれのお仕事については、大変よくわかりました。最後に、そういった開発のみなさんが、どれくらいの人数で、どういう進んでいくのか、開発の大きな流れを教えていただけますでしょうか。