包丁の研ぎ方を正しく知っている主婦は、昔とちがって少数派です。でも包丁が切れにくくなると、トマトはつぶれるし玉ねぎを切れば涙が止まらなくなるなど、お料理の味や効率がガクンと落ちてきます。だからこそ包丁のお手入れはとても大切。今回は老舗包丁専門店「日本橋木屋」の石田さんに、包丁のお手入れのコツを伺いました。

包丁には両刃と片刃がある

石田さん

「店では、入門者向けから専門職向けまで、その人に合った包丁をきちんと選びます。声をかけて相談してみてください」と石田さん

お手入れの前に自分の包丁について知っておきましょう。日本で一般的に売られている包丁には和包丁と洋包丁があって、「和包丁は片刃、洋包丁は両面に刃がついた諸刃(もろは)が基本です」と石田さん。これは、魚(日本)と肉(欧米)という食文化をそれぞれ極めた結果。「包丁の歴史は石器時代にさかのぼり、日本では1300年も前の記録が正倉院所蔵の書物に記載されているんですよ」。

包丁にはさらに細かく「菜切り包丁」「出刃包丁」「ぺティナイフ」から「鱧用」「ウナギ用」などありますが、現在一般的によく出回っているのは「鎌形」。「三徳包丁」ともいわれる日本独自の洋包丁で、現代の食文化に合わせ、肉にも魚にも野菜にも使いやすい“3つの徳”がある包丁として一躍広まったようです。

包丁の素材はステンレスや鋼など

素材も色々。店頭でみかけるのは主に「鋼(ハガネ)」と「ステンレス」で、さらに性能を高めた素材も数多く並んでいます。入門者にも扱いやすい点で人気なのはステンレスだそう。錆びが出にくいのでお手入れが楽です。

鋼の包丁はお料理好きに人気ですがお手入れしてこその素材。石田さんによると「錆びるのが仕事ですからサビて当たり前です。買った直後からしばらくの間サビができるので、適切な手入れをして安定させてやるんですよ」とのこと。「切れ味の差は?」と伺うと「切れ味の差はありません。持続性に差が出ますが、きちんとお手入れをしてやれば変わりません」とのこと。「ステンレスはノーテンキに扱っていてもある程度はそのまま使えますよ!」。どちらも切れなくなったら専門店へメインテナンスを依頼すれば切れ味を復活することができます。

包丁の種類の基本がわかったら、日々の扱い方について。色々な説もありますのでその真偽も含めて教えていただきました >>