女性の薄毛・抜け毛/女性の抜け毛・薄毛の原因

女性の薄毛、タバコが関係しているかも!?

10月1日からのタバコの大幅増税をきっかけに、「禁煙しよう!」とがんばっている女性は多いでしょう。逆に、「タバコは身体によくない」とは知りながら、禁煙できない方もいらっしゃるでしょう。「喫煙が薄毛の原因を引き起こす」と聞くと、禁煙しようと思われるのでは。今回は、喫煙が引き起こす、女性の薄毛・抜け毛について紹介します。

執筆者:All About 編集部

女性の薄毛、タバコが関係している!?

ついつい吸ってしまうタバコ。薄毛に関係すると聞いたら、やめたくなる!?

ついつい吸ってしまうタバコ。薄毛に関係すると聞いたら、やめたくなる!?

10月1日からのタバコの大幅増税をきっかけに、「禁煙しよう!」とがんばっている女性は多いでしょう。逆に、「タバコは身体によくない」とは知りながら、なかなか禁煙できない方もいらっしゃるでしょう。

「All About髪の悩み・対処法」の読者なら、「喫煙が薄毛の原因を引き起こす」と聞くと、禁煙しようと思われるのでは。今回は、喫煙が引き起こす、女性の薄毛・抜け毛について紹介します。

JTが発表した「平成21年全国たばこ喫煙者率調査」によると、2009(平成21)年の30代女性の喫煙率は16.8%。6人に1人ぐらいの女性が喫煙者、ということになります。

タバコには、約60種類の発ガン性物質、約200種類の有害物質、約4000種類の化学物質を含み、ヒトの身体にさまざまな悪影響を及ぼします。薄毛・抜け毛もそのひとつ。タバコが身体に与える、主な悪影響を挙げてみましょう。

1.神経を興奮させる

タバコに含まれるニコチンは、脳の中枢神経や自律神経を興奮させる働きがあります。それにより、発汗や皮脂の分泌が促進されます。頭皮においては、汗や皮脂が毛穴につまったり、頭皮が不潔になって雑菌が繁殖したりして、薄毛・抜け毛の原因を引き起こします。

2.血管収縮

タバコを吸うと、ニコチンなどの影響で血管が収縮します。そのため、血流が低下し、体温が下がります。タバコを1本吸うと、皮膚の表面温度は2~3℃下がるとされます。血流が悪くなるということは、頭皮の毛母細胞にも血液が届きにくくなるということ。毛髪の成長に必要な栄養分や新鮮な酸素が不足し、健康な毛髪が生まれにくくなってしまいます。

3.さまざまな病気を誘因

喫煙は、さまざまな病気を引き起こす原因となります。喫煙と関連が深い肺ガン・喉頭ガンだけでなく、食道ガン・胃ガン・心臓病・脳梗塞など、さまざまな病気の発症に影響しているといわれています。

女性の場合は、子宮ガンの発症リスクや骨粗しょう症の危険性の高まりも指摘されています。また、妊娠前の喫煙は不妊の一因となる可能性が高く、妊娠中の喫煙は胎児への影響が大きく、授乳中の喫煙は赤ちゃんまでもニコチン中毒にさせてしまい、子育て中の喫煙は受動喫煙によって子どもの病気の発症リスクが高まる、とされます。

女性の喫煙は、「百害あって一利なし」という格言がピッタリあてはまるでしょう。

4.栄養素の減少

喫煙により、せっかく摂取した栄養素が減少してしまいます。栄養素が欠乏すると、以下のような症状が出やすくなります。
・ビタミンB12の破壊……煙に含まれるシアン化水素がビタミンB12にくっついて破壊する。欠乏すると、貧血、息切れ、神経過敏、視力低下などの症状が出やすい。
・ビタミンC、ビタミンEの消費……体内にとり込まれた有害物質を代謝するために大量に消費される。欠乏すると、動脈硬化、頭痛、冷え性・肩こりなどの症状が出やすい。
・ビオチンの消費……ニコチンの代謝のために大量に消費される。欠乏すると、白髪、脱毛、肌あれ、しっしん、くすみなどの症状が出やすい。

次のようなものを、積極的に摂取するようにしましょう。
・ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンEが多く含まれるもの
アーモンド、ピーナツ、ウナギ、タラコ、カボチャ、アボカド、すじこ、サンマ など
・ビオチンが多く含まれるもの
レバー(鶏、牛)、イワシ、ニシン、牡蠣、ピーナツ、クルミ、きな粉、卵(生の白身はビオチンを壊すので、加熱したもの)

5.一酸化炭素の影響

喫煙すると、体内に一酸化炭素がとり込まれてしまいます。一酸化炭素が体内に入ると、血液中のヘモグロビンとくっついて、ヘモグロビンが酸素を運ぶのを阻害します。そのため、身体が酸素不足に陥ります。いわゆる一酸化炭素中毒です。ヘビースモーカーの人は酸欠状態が続き、赤血球の増加や動脈硬化などの原因になることがあります。身体が酸素不足ということは、頭皮の毛母細胞にも酸素が届かず、健康な毛髪が生まれにくくなってしまいます。

6.ニコチン中毒

喫煙するとニコチンの影響で、脳からドーパミン(快楽物質)が分泌されます。そのため、禁煙することによりニコチンが体内に入らなくなると、脳からドーパミンが出にくい状態になってしまいます。「タバコを吸わなければたまらない」「タバコを吸わないと物足りない」「タバコを吸うと元気になる」「イライラが解消される」──これらがニコチン中毒といわれる状態です。

「タバコをガマンするとかえってストレスになる」「喫煙はストレス解消になるから、精神的にはよいのでは?」と思われる女性もいらっしゃるかもしれません。しかし、タバコを吸うと落ち着く気がするのは、ニコチンの禁断症状が和らぐため。ニコチンパッチやニコチンガム・アメ、電子タバコなどは、ニコチンを体内に取り入れて、ニコチンの禁断症状を抑えながら、少しずつニコチンの摂取を減らしていく、というものです。

つまり、脳や身体がニコチンを欲している状態ですから、タバコが精神的に良い、ストレス解消になる、というのは間違いです。

次ページでは、女性の禁煙の方法をアドバイスします。

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