室内長のアドバンテージを確保
5ナンバーサイズ系のセレナだけあって、サイズアップはもちろん、室内サイズの拡大にも限界に来ているのは間違いない。室内長は300mmアップしたが、届け出値上の数値であることも差し引いて考えておきたい。室内高の25mmアップは、ほぼ全高が高くなった分だが、室内幅の10mm拡大という数値からも分かるように、このクラスのミニバンではこれ以上、車内を広くするのは限界があるようだ。そうはいってもクラス最長の室内長は、2-3列目に座ってみるとよく実感できる。乗降性のよさは先代とほとんど変わっていない。2-3列目の足元、ヘッドルームともに十分納得できるサイズを確保している。そして、新型セレナで好感を持てるのは、サードシートをキチンと座れるシートにしていること。中央席のシートベルトが2点式のままなのは残念だが、サードシートはクッションも背もたれともに厚みがあり、背もたれの天地が少し短いままである以外はよくできている。
なお、サードシートの収納方法は従来と同様に跳ね上げ式を採用するが、スプリングのアシストを借りることで、跳ね上げに要する力を抑えているし、慣れれば片手で操作できる。また、跳ね上げ位置を従来よりも175mm下げることで、後方視界の確保と外からの見栄えの悪さを払拭している。
堅調なセールスを狙う
新型セレナも跳ね上げ式を採用。跳ね上げ位置を下げることで、操作性と後方視界の両立を図っている。また、ラゲッジフロアには大容量のサブトランクを備えている。跳ね上げ位置を下げることで、荷室幅が狭くなった気がしたが、26インチの自転車を4台積めるなど、横方向に大きな犠牲は出ていないようだ