料理別の食べ方
お刺身は、淡白なものから頂く
■お刺身を美しく頂く
白身、貝類、マグロ……と、味の淡白なものから頂きます。わさびはお醤油に溶かすのではなく、風味を生かすよう、お刺身の上に少量のせて頂きましょう。大葉もご一緒に。ツマは大葉に包むと食べやすいですね。
里芋など、すべって取りにくいものをお箸で刺してはいませんか? 刺し箸は、やってはいけないお箸の使い方のひとつです(参照:「箸の持ち方・箸袋の扱い方」)。大皿に盛られたものは、手に持たず、いったん小皿などに移しましょう。
■天ぷら
美しく盛り合わせられた天ぷら。「何から頂こうかしら…… 」と迷うところではありますが、実はお刺身と同様に頂く順番があります。器の手前側には味の淡白なもの、奥側に味の濃いもの、と盛られていますので、淡白なものから頂くようにします。この頂き方ですと、きれいに盛られた天ぷらを崩さず召し上がって頂けます。
和食の食べ方タブー集
■片手でのお箸上げ下げ
粗雑な振る舞いは、女性は絶対にしないで頂きたいもの。右手で持ち上げ、下から左手に持ち替える、そのまま右手をお箸に沿って滑らせ下から持つ……。これが美しく行えるように!
■逆さ箸
大皿から取り分ける場合、同席の方に気を遣ったつもりの逆さ箸。実は、これはマナー違反! 手に触れる部分でもあるので衛生的にも、その後の見栄えも悪いので控えましょう。お店の方に取り箸をお願いするのが一番です(参照:「箸の持ち方・箸袋の扱い方」)。
煮物などの汁が心配で、口に運ぶ際についつい手を添える……。よく見かけるシーンですが、これもマナー違反! 「その、手のひらにこぼれたものはどうするの?」と心配になります。こんな時、持参したお懐紙を受け皿代わりになさる女性は素敵です。
■気になる香り
お食事会だと、条件反射でおしゃれをし、特別な日につけたいトワレで キメてしまう方、繊細な香りを楽しむ和食では、抑えて抑えて!
■ゴージャス指輪
ご自慢の大きな指輪も、高価な器にとっては大敵となることをお忘れなく。繊細な器を傷つけないタイプの指輪をセレクトしてお出かけ下さい。
お懐紙の使いこなし
和食を頂く際に、さり気なく使いたいものですね。■ナプキン代わりに
口元をそっと押さえたり、テーブルがちょっと汚れた際に、サッと拭く。
■お取り皿代わりに
お干菓子や水気の少ないお料理を、小皿のように乗せて頂くことができます。また、汁がこぼれ落ちそうなお料理を頂く時にも、お取り皿代わりに左手に添えて。
■焼き魚を召し上がる際
魚料理の骨を抜く時など、頭部分にお懐紙を添えて押さえましょう。また、お皿に残った骨を覆い隠すと、見栄えも良くなりますね。
このように、お懐紙をスマートに使えると素敵ではありますが、ナプキンやおしぼりがきちんと整っているお店でのお食事や、気の置けないご友人との会食の場合は、さほど気にしなくても良いでしょう。