パン作りが楽しくなる道具
基本の七つ道具以外にも、パン作りが楽しくなる道具はたくさんあります。特に型があると、初心者でもきれいに焼き上げられたり、同じ生地でも趣向を変えることができて、パン作りのワクワク度がアップします。
■いろいろな型
型は、パン用だけでなく、ケーキ用など、いろいろ使ってみましょう。
円錐形の「コルネ型」は、細長い生地を巻いて焼きます。イングリッシュマフィンは「リング状の型」で。きれいな円形のパンが焼けると、ちょっとプロになった気分です。
はやりの小さい「キューブ型」も、合羽橋道具街で見つけたとき、迷わず買いました。そして、「ミニパウンド型」も重宝します。この型も魔法の威力があり、初心者でも人にプレゼントできるようなパンになります。
この他、釜めしの入っていた器も愛用しています。主に庭の薪窯でパンを焼くときに使うのですが、石の遠赤外線効果なのか、しっとりやわらかいパンができるのです。
■IKEAのデスクパッド
インテリアショップや100円均一ショップなどでも、パン作りの道具を発見!
■カラフル小道具
「シリコンの刷毛」は、パンを焼く直前に卵を塗るときなどに使います。従来の刷毛と違って、毛が抜ける心配がありません。
材料や生地を残さず、きれいにぬぐいとるのに便利な小さな「ゴムベラ」。そして、生地にクープ(切れ目)を入れる「ぺティナイフ」。機能的にも頼れる3つですが、最近はカラフルなものが出ているので、好きな色を合わせたりすると、パン作りがより楽しくなります。
■プラスチック容器
100円均一店などで「米びつ」とか「パン保存容器」として売っている、大きめ(2リットル容量くらい)の密閉蓋ではない容器です。パン作りは時間がかかる→忙しい私にはムリ! という人にもムリなくパン作りができる、冷蔵発酵に使います。
例えば、帰宅してからパンをこねたものの、焼くまでの気力は残っていない……というときに、生地を容器に入れて、少し発酵させてから冷蔵庫に入れておき、翌日、焼き上げまで行います。1.8~2リットルの容量なら、小麦粉が500gまで入る生地を入れておけます。冷蔵庫で長時間発酵させるときは、イースト量を半分くらいに減らします。
ガイドからのワンポイントアドバイス
身近な容器に材料を入れ、計量しておけば、計量が面倒なときには、手抜きもできる!
実際、どんなお菓子作りの本を見ても、仕事でお会いするパティシエに聞いても、「お菓子作りは正確な計量が大切!」というのが一般的なルール。ですが、パン作りはもう少しざっくばらんでもいいかな、と私は思っています。
アメリカのレシピ本では、計量はすべてカップと大さじ、小さじです。それでも、まずまずのパンができるのです。ですから、身近な食器や容器に、一度、小麦粉など主な材料を入れてみて計量し、「よし、このマグカップにすりきり一杯がだいたい100gね」という目安を覚えておいて、面倒な計量をスキップしてもいいかもしれません。
ちなみに、インスタントドライイーストと上白糖は「小さじ1=3g」、塩は「小さじ1=5g」、ベーキングパウダーは「小さじ1=4g」を目安にしています。