21年連続グッドデザイン賞は底力の証
現在では、大小様々なハウスメーカーが受賞していて、その受賞価値や意義は以前より低下していると思われます。しかし「継続は力なり」という言葉があるように、21年連続受賞はミサワホームのデザイン性の底力を表していると考えられます。とくにミサワホームを特徴づける要素として、大収納空間「蔵」があります。これも(商品として)グッドデザイン賞を受賞しています。1階と2階に設ける場合、床面積に対して50%以上ものスペースを確保。例えば季節ごとの衣類や思い出の品、レジャー用品などを収納できます。
収納は量だけでなく、使いやすさもポイントの一つです。「蔵」の天井高は1.4mで、かつ水平移動が可能なことから、重いモノを高く持ち上げる必要がなく、手の届く範囲の効率の良い収納が可能です。キャスターが付いた収納箱を利用すると、より使い勝手が向上します。
このほか、吹き抜けやスキップフロアとの組み合わせが可能で、限られた空間を有効活用するのにも向いています。タイプとしては1階と2階の間のほか、小屋裏利用、1階部分、カーポートの上に設置するなど、様々なスタイルがあります。
累計5万棟を突破した大収納空間「蔵」
1階に「蔵」を配置した事例。外部とのつながりを作ることで、自転車やサーフボードなどといった大型のモノも収納しやすく、かつ取り出しやすいよう工夫している
ところで、現在はハウスメーカーのみならず、住宅の世界では「収納」は大きなキーワードの一つとなっており、様々な提案を競っています。「蔵」のすごいところは、収納が今のように注目される以前から、開発・採用されていたことだと思います。
また、実は「蔵」に似た収納提案は他のハウスメーカーでも採り入れられるようになってきましたが、実際の生活スタイルや使い勝手にあまり配慮していないケースも見られます。ミサワホームは1994年の「蔵のある家」の発売以来、蔵付き住宅の販売が5万棟を超える実績があり、様々な収納ノウハウを有しています。
ミサワホームは蔵を中心としたデザイン性を確保しながら、値頃感のある商品づくりへのチャレンジに積極的です。次のページでは、その点について触れてみたいと思います。