家事収納をダイニングに集中配置
炊事、洗濯、掃除、家庭事務を集中収納した例
ところが今や、家事は主婦だけが担うのではなく、家族で分担するものという傾向が高まっています。そして炊事の場であるキッチンが、リビングダイニングに対してオープンなスタイルへと変化したように、家事室もオープン化へ。小さな空間にこもって一人きりで作業するよりも、家族と過ごすダイニングまわりがベストポジション。というわけで家事に対する意識変化にあわせて、収納の見直しが必要です。
家事収納のカテゴリーは炊事、洗濯、裁縫、掃除、住まいのメンテナンス、家庭事務がメイン。こうした家事収納を、ダイニング近くの一か所に集中させるのがプランニングの大きなポイントです。
家事が快適でラクになる収納
家庭事務用収納はPCとA4ファイルが収まるサイズで
住まいにおける家事効率アップという点では、家事動線に無駄をなくすこと。そして家族全員参加型の家事で負担を減らせるように、モノのありかが分かりやすい収納が必須です。その収納と家事を行う場が、ダイニングまわりに集約されることによって、次の3つのメリットがもたらされます。
- 家事の時短化
炊事と洗濯、掃除の同時進行ができるので、家事を計画的に進めることができます。そして忙しいときには、書類の整理やアイロン掛け待ちの衣類などを一時ストックできる収納があれば、負担を軽減する効果も。また、居場所の近くに掃除道具があることで、気づいたときにサっと済ませることができるので、汚れが溜まらず掃除がラクになります。
- 家事の快適化
ダイニグスペースは住まいの中でも気持ちのいい場所にあるので、その場を使って家事ができれば、おのずと気分も良いはず。そして、広々とした明るい場所での作業なら、手際良く家事がはかどります。そんなメンタル効果で、家事プレッシャーから解放されることが期待できます。
- 子どもとのコミュニケーションの向上
帰宅した子どもが最初にするのは、カバンを置いてテーブルにつくこと。そこに居る母親に学校からのプリントを渡し、家事をする母親の傍らで宿題をすることができ、自然と会話が交わされることに。また、日頃から家事をする姿やモノを出し入れする様子を目にしていると、子供も家事に参加しやすくなります。
住まいを計画するときに、誰もが真っ先にイメージするのはリビングダイニング。その空間づくりを検討するときに、家事収納がもたらすメリットを思い起こしてプランニングに反映させることをお薦めします。