体外受精の産みの親にノーベル賞

赤ちゃん

体外受精により妊娠の可能性が飛躍的に拡大

2010年10月4日、体外受精の産みの親のひとりであるロバート・エドワーズ博士がノーベル医学生理学賞を受賞すると発表されました。

体外受精とは、女性の卵巣から卵子を採ってきて、ラボラトリーで精子と合わせ、受精した胚を子宮に戻す技術です。精子や女性の生殖器の問題によって妊娠できないカップルはこれによって妊娠のチャンスが飛躍的に拡大し、今では日本でも65人に1人が体外受精で生まれています。


32年間も非難にさらされてきた技術

しかし一方で、この技術は社会的な非難も浴び続けてきました。ヒトに本来あり得ないさまざまな生命誕生の形を可能にし、パンドラの箱をあけた技術のようにも見えるからです。野田聖子さんの妊娠が報道された「卵子提供」も、卵子の生命を体外で保つことができるこの技術なしにはあり得ませんでした。また、胚を第三者の子宮に入れる「代理母」や卵子の段階で染色体検査をおこなう「着床前診断」についても同様です。

エドワーズ博士が体外受精に初めて成功しルイーズ・ブラウンという女の子の赤ちゃんが誕生したのはずっと以前のことで、1978年でした。受賞までの32年間という月日は、もしかしたら、この技術をめぐる論争の嵐が世界中でどれだけ激しかったかを表しているのかもしれません。


今回の受賞で受容は進む?

しかし今回の受賞により、体外受精はノーベル賞に値する技術ということになります。今後の生殖補助医療は今回の受賞によりひとつの節目を得て、より大きな社会的公認を獲得する可能性があります。

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