テクノポップ/アーティストインタヴュー

アーバンギャルドの証明(5ページ目)

只今絶倫、前髪ぱっつんの、ニュー・アルバム『少女の証明』をリリースするアーバンギャルドに松永天馬さん、浜崎容子さんにインタヴューです!

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

リセヱンヌ
 

ガイド:
「リセヱンヌ」は、よこたんがフランスで過ごした女子高時代の歌ですね。学校はどこでしたかね? リセヱンヌ(ここではフランスの女子学生っぽいファッションのオリーヴ女子)って80年代から渋谷系流行あたりまで結構いたと思うんです。オシャレだけど清楚という微妙なバランスが実は難しいと・・・ 

浜崎:
ヴェルサイユ地方音楽院ですね。日本のリセヱンヌにはリアルタイムで接していないと思うのですが、私の自論では「どう見えるか」よりも「気持ちの問題」なんです!自分の中でパリっぽければオッケー、リセっぽければオッケー!自分がパリに生まれたことに誇りを持つんです♪

松永:
リセヱンヌたちは死語、というか古語になり(リセヱンヌ)オリーブの林を抜けてノルウェイの森へと辿り着きました。Mステの会場から走り去る活動休止前のCoccoみたく。
ここではおうちカフェと樹海がせめぎ合い、ラブレターと遺書が同じ便箋に包まれています。
 

救生軍


ガイド:
ラストを飾る「救生軍」は、今回のアルバムのタイトル「少女の証明」とも符合する言葉が出てきます。救世軍(The Salvation Army)は名前からは軍隊のようですが、英国を本部に持つ由緒あるキリスト教の団体ですね。

松永:
こちらの救生軍が救うのは世の中ではなく人の命です。でも命を救うというのは、一方で生を全うさせてやる…殺してやることでもあるかもしれない。だから救生軍たちは時に、ドリエール百錠によって少女たちを急逝へと誘いもする。僕たちの生は難破船です。いつ沈むか分からないが、潮の導きによってしか生を確認する手立てはない。
少女の証明は不在の少女を生かすと同時に、少女たちが既にこの世にいないことを確認します。鏡合わせになった不在の少女と実在の少女が互いに手を取り合い、お互いの世界に相手を引き込もうとする。それを仲介し、生死の境で人を翻弄する救生軍。彼らは一般的に「天使」と呼ばれます。或いは「言葉」と書きます。

浜崎:
アルバムをよく聴きこめば、何度か天使が迎えに来てくれる事に気付くと思います。
 

アーバンギャルドのディストピア2010


ガイド:
このアルバムを聴いて、ますます11月23日の赤坂ブリッツでのワンマン「アーバンギャルドのディストピア2010」が楽しみです。ライヴに向けて、悩める少女(少年)にメッセージをお願いします。

松永:
今年は五月に代官山ユニット、八月に渋谷エイジアと、徐々にディストピアを拡大して参りました。皆さんがもし傷だらけなら、癒されにおいで下さい。皆さんがもし五体満足健全ならば、傷つきに、トラウマをつくりに、アーバン史上空前絶後となるワンマンライヴにおいで下さいね。

浜崎:
私たち、あなたをビンタして抱きしめます。

■赤坂ブリッツワンマン!
アーバンギャルドのディストピア2010

日時:11月23日(祝・火)
開場:17:00 開演:18:00
場所:赤坂BLITZ 

料金(前売):1F・2F指定 3,800円
2F立見 3,500円
※当日料金 500円アップ/要・別途ドリンク代

10/16(土)10:00より一般発売。
一般発売に先駆けた先行予約など、詳細はHPまで 

心配しなくてよろしい。君達はリア充です(病的な意味で)。

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