性感染症・STD/ケジラミ・淋菌感染症(淋病)・梅毒・HIV

最近増えている性感染症 -淋病-

性感染症シリーズ第2弾として淋病をご紹介します。淋病もクラミジアと同様増えている性感染症です。ただ、症状が出ることが多く発見につながりやすいのが特徴です。

三上 彰貴子

執筆者:三上 彰貴子

薬剤師 / 薬ガイド

性感染症について?淋病?

おかしいなと思ったらすぐに病院に行きましょうQ:最近、10代から20代に淋病が増えていると聞きました。どのようになってしまうのですか。症状、治療法などを教えてください。

A:はい。淋病もクラミジア同様、若い人たちの間や40代で流行っているようです。

淋病は、淋菌という病原菌が原因で、性行為(口による性行為も含む)によって、感染します。そのため、クラミジア同様に生殖器だけではなく、口腔内に感染することもあります。
また、菌自体は非常に弱いものですので、性行為による接触以外では、ほぼ感染しません。


淋病の感染と症状

感染から症状が出るまでは3日から10日ぐらいといわれていますが、症状が出ない場合もあります。

男性の場合は、尿道に感染して尿道炎になり、排尿や勃起の際に激しい痛みや、尿道から膿が出てきたり、熱が出ることもあります。
また、クラミジアと異なり、男性の場合は、症状が出ることがほとんどです(ただ、痛みを感じないときもあり治ったと思い、その時に勃起して性交渉すると精液等の分泌液に淋菌が混ざっていますので女性に感染します)。

放置しておくと、尿管からさらに広がり精巣上体炎、前立腺炎、尿道狭窄になり激しい痛みを伴ったり、不妊になることがあります。

女性の場合は、子宮頚管(膣から子宮につながる細いところ)に炎症を起こし、子宮頚管炎や放置しておくと骨盤内に広がり腹膜炎になることもあります(尿道にも感染することがあるようです)。
また、クラミジアと同様に症状が出ないこともあるようですが、症状としては膀胱炎のような残尿管や、排尿時の痛み、また黄色く異臭のあるおりものが分泌されたり、腹痛、発熱も伴うことがありますが、軽度のため見過ごしてしまう場合もあります。

その他、咽頭(のどの奥)に感染し、咽頭炎を起こしたり、肛門に感染し肛門炎、直腸炎を起こすことがあります。

不妊の原因に!

クラミジアと同様、淋病を治療しないで放っておくと、腹膜炎など症状として大変なこともありますが、不妊の原因になることがあります。男性は、尿道狭窄などで、女性は子宮内膜炎、卵管炎、子宮周囲炎、骨盤腹膜炎などで、不妊になることがあります。
おかしいなと思ったら、早めに検査してすぐに治療をはじめてください!

>>次のページでは、淋病の検査方法と治療、その他抗生物質服用の注意点について詳しくご紹介しています!>>
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