肝機能をサポートする食べ物いろいろ
昆布のヌルヌル成分フコイダンにも、肝機強化作用があります。 |
ビタミンやミネラルは、肝臓の代謝機能に必用であったり機能を助ける働きがあること、そしてビタミンやミネラルが豊富に含まれている海藻をしっかりたべましょうと、前回がご紹介しました。
でもビタミンやミネラル以外にも肝臓をサポートする成分が、海藻には含まれているようです。肝臓の2002年の藻類シンポジウム報告で、海藻の機能性について、肝機能に関わる興味深いものがありました。
(株)白子開発研究センターでは、海苔の蛋白質を酵素分解して海苔ペプチドを開発し、その生理活性の一つとして動物試験で肝機能の改善効果もあることがわかりました。
またタカラバイオ(株)は、海藻多糖類フコイダンの研究開発を進めており、北海道産ガゴメコンブから抽出生産されるフコイダンは、肝細胞増殖因子〔HGF〕を誘導し、肝臓の機能強化、免疫賦活作用等があるとしています。
・アミノ酸
タンパク質を構成するアミノ酸。その中でも体内で合成できず食品から摂らなければならない必須アミノ酸の中にも解毒作用を助けたり、肝機能をサポートするものがいくつかあります。
タウリン(貝類やタコ、イカなど)
ロイシン(レバー、牛乳、牛肉、大豆など)
イソロイシン(牛乳、チーズ、鶏肉など)
スレオニン(卵、ゼラチンなど)
また非必須アミノ酸ですが、アラニンは肝臓でのアルコール分解を助けます。肝臓によいと言われるシジミには、この「アラニン」が含まれているのです。
上の海苔ペプチドのペプチドも、アミノ酸が複数結合したものです。
前回の記事でも書きましたが、肝障害の人の食事には良質のタンパク質が大切というのは、こうしたアミノ酸の働きがあるからなんですね。
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機能性のある成分が含まれているからといって、こうした食べ物だけに頼る、あるいは濃縮したサプリメント等を多量に摂取することは、栄養のバランスがとれず、逆に健康を損なう恐れもあります。休肝日をもつ、暴飲暴食をしないなど日頃の食生活を大切にした上で、こうした食べ物をうまく食事に取り込むことをお勧めします。
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