食と健康/旬・季節の食事の食べ方・レシピ

春は苦みで冬に貯めた老廃物を出そう

「春は苦みを盛れ」と言いますが、食養生では苦みのある山菜は、冬の間に貯めた毒を出すといいます。科学的に見ても、有効な成分を含んでいるようです。

南 恵子

執筆者:南 恵子

NR・サプリメントアドバイザー / 食と健康ガイド

春の味と言えば、山菜。「春は苦みを盛れ」と、和食では言いますが、科学的に見ても、私たちのカラダに有効な成分を含んでいるようです。
<CONTENTS>
  • 春は苦みを盛れ……P.1
  • 注目される山菜の有効成分……P.2
  • 山菜を楽しむときの注意……P.3

    山菜で芽吹きの春のエネルギーをいただきましょう

    山菜
    ほろ苦く、香り高い山菜は、春を告げる味覚の一つ。
    現代の食卓のように、旬が感じられない時代でも、山菜だけは春の訪れを告げる貴重な食べ物のように思います。

    というのも、山菜とは、山や野に自生し、食用にする植物の総称で、大量生産に適さず自生しているものを採取するからです。

    近年はセリ、ミツバ、フキ、ウド、タラノメなどは栽培種が一般的になりましたし、中国産のものも出回っていますが、春先に食べる山菜は、柔らかい若芽が利用されていることが多く、芽吹きのエネルギー、そして春らしい香りをいただけます。それも、山菜の魅力とも言えますね。

    「春は苦みを盛れ」

    と、和食では言いますが、食養生の考え方では、その苦み成分が、冬の間に体にため込んだ老廃物を出す働きがあるといいます。

    確かに栄養的に見ても、昔は雪解けの頃にはまだ青菜類は少なく、山菜は貴重な栄養源となったことでしょう。またアクや香り、苦みも強く、活性酸素を除去するファイトケミカルなどが含まれていますから、理にかなっているように思います。

    最近では、山菜等の地域特産物のような、民間伝承による薬効や健康増進作用があるとされるものの作用について、科学的に研究・解明し、食用としての普及や新商品の開発などにも力が注がれているようです。

    次のページで、手に入りやすい山菜の紹介と、その機能性などについてご紹介しましょう。>>
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