全国に広がる「摘み菜」ネットワーク
摘み菜を伝える会の仲間たち。「摘み菜」をしていると、みんなまるで子どもに返ったような表情になります。 <写真提供/京谷寛> |
平谷・・・「摘み菜」は、大切な仲間たちと楽しく摘んで、楽しく作るということを大切にしています。この楽しさを伝えることで、環が広がり層が厚くなるんです。
日本全国の「摘み菜」フィールドを回ることで、それぞれ気候風土が違う土地柄ならではの「摘み菜」があることを知ることができました。そんな知恵を持ち寄るネットワークができたことは、何よりの財産です。それを今回の本では表現したかったんです。
社・・・北海道から沖縄まで全国を回って、たくさんの方に出会いましたが、お互いに「摘み菜」というつながりがあるだけで、安心するというか、すぐに打ち解け合えるのが驚きであり、喜びでしたね。
京谷・・・僕も同感です。これからもいろんな国、いろんな所へ取材に行った時は「摘み菜」的切り口で共通話題を作っていこうかな!なんて思います。
ビギナーからベテランまで満足できる摘み菜ハンドブック
四季の野草 『摘み菜がごちそう』 定価:1800円 (外税) 身近な摘み菜と各地で出逢った菜300種を掲載。170の料理レシピと、暮らしを潤す提案が50。この1冊さえあれば、身近な草木をいつでも・どこでも・だれでもおいしく楽しめます。 |
平谷・・・いろいろと盛り込みたい要素がたくさんあって、それを整理するのが何よりもたいへんでした。でも私や社さんだけで作ると、「摘み菜の経験を積んだ人の視点になりがちなのですが、京谷さんが意見を言ってくださることで初めて「摘み菜」をする人でも楽しめる内容になったと思います。
各ページで、「摘み菜」を知らない人にもなじみの深い「摘み菜」を紹介し、さらにその仲間や、見分け方、間違えやすい毒草、レシピ、料理以外の楽しみ方など、摘み菜の知恵が満載です。
南・・・全国の摘み菜の里の風景を見て、私の住む近所にこんなきれいな場所があるのかと親近感を持ってみる方もおられるでしょうし、このレシピを作りたいから「摘み菜」をしたいと思う方もおられるでしょうし、入り口がたくさんある本ですね。
親から子、孫へ伝え続けられる環境に
これからも、親から子、そして孫へ、「摘み菜」の知恵と心を伝えられる社会でありますように。 |
京谷・・・「摘み菜を伝える会」としては三冊目の本が出版でき、「よくここまでやってこれたなぁ!」というのが今の実感ですが、達成感に浸るのではなく、新たなピークに向かって歩を進めねばとゼンマイを巻こうと思います。
社・・・一人の楽しみや仲間うちの楽しみに留まらず、家族から社会へとひろがる形になればうれしいです。個人的な趣味や嗜好を押し付けるのではなく、人間も自然の一部ということを実感するための一つの切り口に「摘み菜」がなればと願うばかりです。今はそのために、社会へ発信していく方法を考えているところです。
平谷・・・私が、野草に詳しかった母と野に出て菜を摘んだのが私の「摘み菜」の原体験。私が娘と、そして今では孫たちと手をつないで、野に出て摘み菜を楽しむことができるのは何よりの幸せです。これから先もまた孫たちが、次の世代に「摘み菜」の楽しみや知恵を楽しく伝えていける、そういう社会であってほしいと願います。
南・・・今日は久しぶりにみなさんや摘み菜と触れ合えて、リフレッシュでき、エネルギーももらえた気がします。ありがとうございました。これからもすてきな摘み菜仲間が増えますように。私も身近な自然を楽しんでいきたいと思います。
■摘み菜を伝える会
大阪市阿倍野区阪南町4-14-8
TEL & FAX 06-6621-2928
E-mail tsuminakama@yahoo.co.jp
■「摘み菜を伝える会」のサイト
摘み菜
■フォトジャーナリスト 京谷寛さんのサイト
アジア見聞録
摘み菜仲間も、いろいろと活動されています。
■関連リンク
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