左から・フォトジャーナリスト 京谷寛さん、摘み菜料理研究家 平谷けいこ先生と社ひとみさん |
「摘み菜を伝える会」を運営されている摘み菜料理研究家 平谷けいこ先生、社 ひとみさん、フリーランスフォトジャーナリスト 京谷寛さんとご一緒に摘み菜を楽しみながら、「摘み菜」の魅力、最近出版された本についてお話を伺いしました。
<CONTENTS>
山・野・浜辺の食べられる野草「摘み菜」
まるでじゅうたんのような田んぼ一面に広がるレンゲソウ。自然の窒素肥料として田んぼによく植えられています。 <写真提供/京谷寛> |
でも私が子どもの頃は住宅地でも自然が残っていて、春にはよく母や祖母からヨモギやツクシを摘んでくるように頼まれ、摘んでくると、よもぎ餅を作ったり、つくしのお浸しにして食べていた思い出があります。
摘み菜料理研究家の平谷先生の魔法の手にかかると、雑草と思われているシロツメクサや、ペンペングサ(ナズナ)、レンゲソウ、タンポポも、おいしく、オシャレな逸品に早変わり! 「摘み菜」を知ってしまうと、その瞬間から「道端はごちそうの山」に変わります。(口にいれるものですから、排気ガスやゴミが溢れるような環境では摘みませんが)
「摘み菜」が教えてくれる「食の原点」
可憐なレンゲソウを見て楽しんだ後、平谷先生の手にかかるとどんなお料理に仕上がるでしょう? <写真提供/京谷寛> |
というのは平谷けいこ先生が伝える「摘み菜」には、食の原点とは何か、野草を食べ物としてまた民間療法として活用する知恵、また今LOHASやエコロジーで問われている人間の生き方、食育など、様々なテーマが盛り込まれているからです。
例えば「摘み菜を伝える会」では摘み菜をするときのお約束があります。
■自分が食べられる分だけを摘むこと。
■絶滅しそうな品種は見るだけ
■いただいた命は、あますことなく丸ごと命をいただくこと。
レンゲソウが花ワンタンに変身! ワンタンの皮からレンゲソウのピンクの花びらが透けて、とてもきれいです。 <写真提供/京谷寛> |
また「摘み菜料理」では花や実、葉を食べ、固い茎はお茶にして、できるだけ余すことなくいただきます。自分の命をつなぐために「摘み菜」の命をいただく、だからこそ感謝して丸ごと使い切るのです。
現代人のように、スーパーで買い物をしていると、「いのちをいただく」という感覚を忘れてしまいがちですよね。摘み菜をしていると、子どもの頃の花摘み遊びを楽しみながら、自然と「食の原点ってこんなことなんだ」と意識できるのです。
次のページでは、「摘み菜」の魅力を「摘み菜」仲間が語ります。・・・・。・・・・>>