接種前は健康診断を
ワクチンは、獣医師によって問診と触診、体温測定、心音聴診、内部外部寄生虫の有無を検査し、今ワクチンを接種しても問題がないと判断された時に接種します。もしワクチン接種による副作用がひどく出た場合、その後の治療をワクチンの販売会社に責任を持ってもらうためにも必要です。ワクチン接種の前夜は特に体調をよく観察しておき、夜または朝に出たウンチを病院に持参し、検便してもらいましょう。下痢をしていたり、食欲がなかったり、何かしら体調に不安がある場合は、ワクチン接種を延期します。また妊娠中の猫にはワクチンを接種せず、もし出産を計画している場合は交配の3週間以上前にワクチンを接種して、母猫の抗体をあげておきます。
ワクチン接種による副作用
接種してから24時間程度元気がなくなったり、食欲がなくなる子もいますが、24時間以上問題が続かなければ許容できる副作用の範囲と考えられます。副作用がひどい猫はぐったりしてしまい、動くのも億劫がったり発熱や下痢を起こす子もいます。体を触ると痛がることもあります。身体の中に異物が入ったわけですから、このような免疫反応が起きる可能性があることを理解してください。シャンプーや過激な運動をさせるのは、特に問題がみられなければ2日程度後に行いましょう。またワクチン後、体調が悪くなったときなどにすぐ対応できるよう、ワクチンは午前中に接種する方がよいでしょう。接種後30分は病院で待機
ワクチン接種の副作用で一番恐ろしいのは、アナフィラキシーと呼ばれる過激なアレルギー反応を起こしたときです。早ければ接種10~15分後くらいで呼吸困難やおう吐、けいれん、血圧低下などの症状がみられます。アナフィラキシーを起こした場合は、早急に治療をしなければショック死してしまうかもしれないので、できれば接種後30分程度、病院で様子を見て問題がないことを確認してから連れて帰る方がよいでしょう。 一度でもアナフィラキシーを起こした猫は、次から同じメーカーのワクチンを接種してはいけません。