都内には新宿御苑や代々木公園、水元公園など大きな公園がいくつもありますが、その中でもスポーツ好き、犬好きに絶大な人気を誇るのが駒沢公園。都心から近いのに、自然が豊富なこの街の住み心地は?
渋谷から7分、
街の中心は緑の駒沢公園
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駅を出ると目の前が国道246号という駒沢大学。246に沿って商店街、スーパー、飲食店などが並ぶ |
渋谷から東急田園都市線で7分。駒沢大学駅を出ると、目の前は国道246号。ここまでの印象は、あの、駒沢公園の広々したイメージとは大違い。246号沿いには商店街や飲食店、ラーメン屋さんなどが並び、買い物客で活気はあるものの、いくぶん、下町風でざわざわした印象もあります。
ところが、駅から自由ヶ丘へ向かう自由通りを公園方向に向かうと、通りの交通量は変わらないものの、通りの周囲には車寄せのある大型マンションや瀟洒なテラスハウスにギャラリー、アパートなどが並び、一気に住宅街の雰囲気に。
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春なら桜、秋なら紅葉の元で汗を流せるのも駒沢公園ならではの魅力 |
途中から駒沢公園の園内に入ると、周囲の喧騒とは別の世界。ここはご存知のように、東京オリンピック時に第2会場として使用された場所で、大会後都立公園として一般に開放されました。広さは41haあり、これは日比谷公園の約3倍。この中にはテニスコート、プールや陸上競技場、弓道場など屋内外のスポーツ施設が12もあり、朝も早い時間からウォーキング、ジョギングに犬の散歩で賑わっています。
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駒沢通り沿いの並木は紅葉で知られる。天気がよい日は富士山が臨めることも |
敷地の30%は緑地で、植えられている木は121種類、7500本以上。大刈込みと呼ばれる独特の、起伏にとんだ植樹法のせいか、立体的に緑が楽しめるのが特徴です。
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駒沢通り沿いにあるドッグランの広さは約1200m2、トイレや水のみ場もある |
子ども連れに人気は園内を回るサイクリングコースで貸し自転車は子どもなら1時間100円、大人でも200円~。そして、もうひとつの人気はなんと行ってもドッグラン。平成14年12月に試験オープンした、駒沢公園ドッグランは同時に実験が始まった神代植物公園と並び、東京では最初の公的ドッグラン。その後、試験期間延長を経て、現在は本格的に運用され、週末ともなると、数十頭の犬とその飼い主たちで賑わっています。
道行く3人に1人が子ども、犬連れ、
学生が多く、物価が安いのも特徴
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公園周辺にはペット可のカフェやレストランが多く、犬連れでも不自由することはない |
公園、ドッグランの2つの要素から、この街では子ども連れ、犬連れあるいはその双方を連れて歩く人が多く、ざっと見るだけでも、3人に1人は何かを連れて歩いている様子。そのため、この街の飲食店にはペット可が多く、公園から徒歩10分圏内で数えても20余。ペットのトリミングやホテル、グッズのお店も少なくありません。
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日本体育大学の脇にはキレイに整備された呑川緑道が。周辺にはバブル時億ションだった物件も少なくない |
もちろん、公園の効果もありますが、これにはもうひとつ、要因があります。駒沢公園は国道246号、自由通り、駒沢公園通り、駒沢通りに囲まれているのですが、こうした通り以外は、住宅街の中の、住民だけが利用する道路が多く、子どもや犬を連れていても安心。公園以外にもちいさな公園や緑道があり、のんびり歩いていても、危険の少ない街なのです。
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全国に知られたパティスリー、フレンチレストランに混じって、手頃でボリューム一杯の飲食店も |
また、もうひとつ、目につくのが駒沢大学や日本体育大学の学生。そのため、住民相手のセンスのいい店と、お手ごろでボリュームある飲食店が混在しているのも、この街のおもしろいところ。都心から近いこともあり、マスコミ関係、デザイン関係の住民が多いため、夜遅い店が多いのも、一般的な住宅街とはちょっと違うところかもしれません。
では、気になる住宅の相場はどうなっているか、次ページで見ていきましょう。