駅に病院、駅前に大学がある、
ちょっと変わった街、大岡山

駅と東急病院
大岡山駅の上にある東急病院。病床100を越す総合病院だ。写真左手に見えるのが北口商店街
東急大井町線、同目黒線が交差する大岡山は地下ホームから地上正面改札に出た途端、他の街との違いを感じる、ちょっと変わった街です。その、ちょっと変わっていることのひとつは駅の上に病院があること。東京急行電鉄創立30周年に設立された東急病院は元々は駅に隣接した場所にあったのですが、平成19年に日本初の駅上病院として生まれ変わったのです。場所が珍しいだけでなく、屋上、壁面を緑化した外観も個性的で、緑の濃い時期には駅、病院とは思えない姿になります。

東京工業大学
駅から見た東京工業大学。入り口からは想像できないほどキャンパスは広大
さらに、正面改札の向かいには広大な東京工業大学のキャンパスが広がります。明治14年(1881年)に蔵前で創立された東京工業大学は日本屈指の理工系総合大学で、大岡山移転は大正13年(1924年)。2000年にノーベル化学賞を受賞した白川秀樹教授や、陶芸家浜田庄司、島岡達三、近代建築の父谷口吉郎を初め、ものづくり大国日本の技術をリードする人材を輩出してきた大学です。科学に関心がない方でも、テレビで行われている鳥人間コンテストで優勝を重ねてきた大学といえばお分かりいただけるかもしれません。

東工大の桜
桜の時期には構内が開放されるが、それ以外の時期でも地元の人の散歩コースとなっている
キャンパスの広さは244.643m2、東京ドーム5.2個分にも及び、大岡駅正面になる大岡山地区のほか、石川台地区、緑ヶ丘地区の3つのゾーンに分かれています。各地区の最寄駅はそれぞれ東急池上線石川台駅、東急大井町線緑が丘駅となっているといえば、広大さが想像いただけるでしょう。そのため、キャンパスも目黒区と大田区にかかっています。

東急大井町線と東急目黒線
緑ヶ丘駅近くから大岡山方面を見たところ。2路線が交わっていることがよく分かる。特に目黒線は都営三田線、東京メトロ南北線と乗り入れており、都心直通だ
ちなみに駅も目黒区大岡山ではなく、大田区北千束にあり、地名と駅名が合致しない例のひとつとなっています。

駅周辺には学生街らしい雰囲気があるものの、
少し歩くと落ち着いた住宅街に

ラーメン店
学生街らしい、胃袋にガツンと来るボリューム満点な写真が並ぶラーメン店の店頭
大学のある街だけに、駅周辺、商店街には学生街らしい雰囲気があります。ボリュームのある定食屋さん、お手頃価格の居酒屋さんに極太麺のラーメン屋さん、昔ながらの木造アパートの貼紙のある不動産会社や古い銭湯、学生さん歓迎の旗を掲げる商店街……。しかし、それだけではないのが、この街の面白いところ。

洋食屋さん、パン屋さんなど
洋食屋さん、パン屋さん、イタリアンレストランなどが並ぶ一画も
ラーメン屋さんと同じくらい、この街にはおいしいパン屋さんがあります。雰囲気のあるフレンチレストランやイタリアン、洋食屋さんもあり、安くてボリュームたっぷりとだけは言えないのです。ご近所の自由が丘や都立大学同様、グルメなマダムにも受けそうな店が点在しており、食のレベルはかなり高め。その分、一般的な学生街より、お値段もやや高めなのが大岡山といえそうです。

商店街
昔ながらの店、今風のチェーン店、ちょっと洒落た店と様々な店が並ぶ北口商店街
また、商店街の中には昔ながらの金物屋さんや魚屋さんなどもあり、庶民的な雰囲気もあります。一口に住宅街といっても、下町からお屋敷街まで、その佇まいには幅がありますが、大岡山は微妙にいろいろな要素が交じり合っている、そんな印象です。

一戸建て中心の住宅街
それほど広くない道の両側に一戸建て、というのが大岡山の住宅街の一般的な風景
実際、歩いてみると、駅周辺、商店街、そしてそこから少し入ったエリアは店舗併用住宅や小規模な古いアパートが密集し、道も細くて日当たりは良好とは言えませんが、ものの数十mも歩くと、一戸建てが中心の住宅街に。大きな通りがないため、交通量も少なく、静かです。ただし、広壮というほどの大きな家は少なく、土地面積で言えば100m2~150m2前後が中心といったところでしょう。

次は大岡山で多いもの、そして気になる住宅価格です。