新築マンションなら坪単価400万円超も!?
今後、注目は阿佐ヶ谷住宅の再開発
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そもそも、阿佐ヶ谷では街中で規模の大きなマンションを見かけること自体が少ない |
気になる住宅事情ですが、すでに商店、住宅が建て込んでいる地域だけに、そうそうまとまった土地があるわけではなく、大規模なマンション、宅地分譲などは望み薄。このところの供給を見ても、大きくて100戸程度、大半は50戸内外といったところで、この傾向は今後も変わりそうにありません。価格もやはりそれなりで、新築分譲マンションであれば、3.3m
2400万円を超すような物件も珍しくないようで、ファミリーなら7,000万円~の予算が必要ということになります。
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通り沿いでも、低層のマンション、住宅などが中心だ |
中古マンションになると、価格は3.3m
2当たり190万円前後と手頃になるものの、供給数が少ないのが難。一度住むと離れたがらない人が多いためでしょう。
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いかにも昔ながらの不動産会社店頭。その分、手頃な物件も多いようだ |
賃貸では古い街だけに、3万円、4万円といった昔ながらのアパートも残っていますが、平均的なワンルームマンションで7万円~、ワンルームアパートで5万円台、2DKマンションで12万円前後といったところ。安い物件を探したいのであれば、中央線から少し離れ、西武新宿線沿線近くにまで目を向けるのが手です。
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最寄りとなる東京メトロ丸の内線南阿佐ヶ谷駅から歩いて7分ほど。杉並高校に隣接した地域が成田東4丁目だ |
最後に、この周辺で今後大きく変わりそうなスポットをひとつご紹介しましょう。それは昭和33年にかつての日本住宅公団が分譲した阿佐ヶ谷住宅です。住所は青梅街道から善福寺川に向かう途中の成田東四丁目で、阿佐ヶ谷駅からは歩いて15分ほど。最寄り駅は南阿佐ヶ谷になります。
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現在の阿佐ヶ谷住宅の様子。すでに退去した住宅も多いが、再開発完成までにはまだ時間がかかりそうだ |
全350世帯、3~4階建てとテラスハウスが入り混じった阿佐ヶ谷住宅は共有の庭などを広くとった、今では考えられないほど贅沢な土地の使い方をしており、それを今後再開発するというのです。戸数が多いだけに、意見がまとまらず、計画は遅延続きでしたが、平成21年6月22日に東京都が都市計画を決定、告示をしました。これによって高度地区が変更になり、現在よりも多くの戸数の住宅が建てられることになります。詳細は今後発表されていくことになりますが、このあたりに住みたい人で、ある程度時間をかけて検討できるという人であれば動向に注目したいところです。
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ここにしかない風景のある街阿佐ヶ谷。そのあたりが人気の秘密だ |
利便性、暮らしやすさが揃う街だけに、人気も価格も高い阿佐ヶ谷ですが、住めることなら私も住みたい、そう思います。
*2009年の記事に加筆、修正。