東口エリアの駅前はほぼ完成、
残るは大半が住宅
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西口側から駅を挟んで東口側を見たところ。駅に近い場所はすでに建物が完成している |
西口に比べると、東口の駅前の開発はほぼ終了といってよい状態。1987年に大崎ニューシティ、1999年にゲートシティ大崎、2006年にアートヴィレッジ大崎セントラルタワーが完成、駅前には近代的な風景が広がっているのです。そのため、現在の開発はその背後、五反田駅前から品川駅へ抜ける八つ山通り(ソニー関連の建物が多いため、通称ソニー通りとも)までの間のエリアが中心。ここは駅から多少離れることもあってタワーマンションがメインのエリアです。
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まだ植えられたばかりという感が否めないが、いずれ木々が生長すれば美しい街並みが期待できそう |
計画的に作られているだけあって、エリア内の道路、歩道はきちんと整備されており、ところどころには公園も。景観に配慮、豊富に植栽を入れた建物ばかりなので、街並みもきれいです。エリアの中心を流れる目黒川も近年は水質が向上しており、魚影を見ることができるほど。ちなみに川沿いの建物は、川を海からの風の通り道とできるよう、川上に向けて逆ハの字に配置されているのだとか。これによってヒートアイランド現象緩和への効果が期待できるといいます。
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駅ビル、駅周辺の商店街、飲食店街が充実している五反田。多少猥雑な雰囲気もある |
東口エリアは西口に比べ、五反田駅に近いのが大きなメリット。山手線、東急池上線、都営地下鉄浅草線が乗り入れる五反田駅は利用できる路線の数は五反田より少ないものの、駅前の商業施設、飲食店街の充実度ははるかに上。その分、風俗営業などもあり、マイナスイメージを抱く人もいないではありませんが、物価の安さには納得する人が多数でしょう。
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品川区は小中一貫校だけでなく、独自の子育て支援で知られる |
また、東口エリアのイメージに大きく貢献しているのが、公立学校初の小中一貫校として話題になった日野学園の存在。設備の立派さや市民科、小学校での英語科導入などといった独自性の高い教育方針に入学を希望した人が多く、このエリアに引っ越したという人も少なくありません。
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広大な敷地を3ブロックに分けて工事が進む御殿山の再開発エリア |
もうひとつ、少しエリアは離れますが、計画発表時に非常に話題になったのが、八つ山通り沿いのソニーの旧本社跡地開発。こちらは駅周辺のタワーとは一線を画し、住宅は地下2階地上3階建ての低層、高額物件になるとか。分譲になるのか、賃貸なのかなど詳細は決まっていませんが、ブランド力のある地だけに単なる高額ではなく、超高額な住まいになるようです。
便利さを反映して
価格は分譲も賃貸も高め安定
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新しい建物が建ち並ぶ目黒川沿い。右手が御殿山方面 |
基本的に再開発エリアでの住まいはマンションです。まず、分譲では今後もまだ建設される物件もあり、数の上で極めて探しやすい場所ですが、問題は価格。規模の大きな、設備が充実した物件が多いことから、ファミリー向きの70m
2で考えると6000万円~というところ。もちろん、上を見始めたら億近い物件などいくらでもあります。
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エリア内、周辺には空き地があちこちにあり、開発の日を待っている |
賃貸も同様に全般に高め。足回りの便利さ、新築中心であることを考えると、当然といえば当然ですが、再開発エリア内で借りるとするとワンルームでも10数万円前後。ファミリータイプでは20万円、30万円となり、一般の人にはやや手を出しにくい価格が大半。逆にそれだけの賃料を出すなら、購入したほうがお得かもしれません。もちろん、購入、賃貸ともに再開発エリア以外を探せばもっとお安くなります。
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子どもの姿は意外なほど多かった。自然環境には恵まれているとは言いがたいが、教育環境としては評価の高い立地だ |
年々変る大崎~五反田エリア。歩いてみると意外に子どもを連れたお母さんやファミリーが多く、街の雰囲気が変ったことを実感できます。ただし、公園などが整備されているとはいえ、子ども人口の増加ほどではないので、遊び場や環境という意味ではやや不満があるように思います。しかし、それを除けば、きれいな、便利な街であることは確かですから、一度変化を見に行く価値はあるでしょう。