今のトレンドはマルチプレイ?

PSPを遊ぶ図
確かに、ファミレスやファーストフードなどで、PSPのマルチプレイを遊ぶ姿はよく見かけるようになりました。
「今トレンドのマルチプレイもばっちり押さえました。」ここ数年、特にPSPのゲームの営業さんがするプレゼンテーションで、何度も何度も耳にした言葉です。確かに、モンスターハンターポータブルシリーズ(以下モンハン)を筆頭にマルチプレイで人気のゲームがいくつかあります。

しかしそのことが意味しているのは、マルチプレイがあることによって売れる、や、マルチプレイがないと売れない、なのでしょうか? そう考えてしまうのは、少し短絡的かもしれません。携帯ゲーム機には、大きな変革が訪れています。ワイヤレスマルチプレイがヒットしたのはそのうちの1つ、と考えるべきでしょう。本当に重要なのは、ゲームにおいて、コミュニケーションの設計が重要な位置を占めはじめた、ということです。

携帯ゲーム機でヒットしたタイトル

ポケモン達の図
どうぶつの森は、もともとはニンテンドー64のゲームとして発売され、その後DS版のおいでよ どうぶつの森で大ヒットとなったゲームです。
携帯ゲーム機でヒットしたソフトには、巧妙にコミュニケーションが設計されているものが数多くあります。

例えばポケモンは、友達と交換したポケモンを複製させず、手元から消してしまうことによって、ただのデータでしかないポケモンを実在感のある存在に演出しました。モンハンは、オンラインのマルチプレイを携帯機に持ち込むことで、より手軽でしかも臨場感のあるゲーム体験に昇華しました。

どうぶつの森は、1つのゲーム世界を別々の時間で複数の人が共有する、新しいコミュニケーションの形を。nintendogsは、すれちがい通信を初めて搭載し、全く知らない、だけど同じ空間で同じゲームを持ってすれ違った人とデータのやりとりをするという、不思議な出会いを生みました。トモダチコレクションは、ゲームの世界で現実の友達を描写することで、ゲームと現実の微妙なリンクを作り出しました。

コミュニケーション要素の強いヒット作をあげると、どうしても任天堂が多くなってしまうのですが、他のハードに先駆けてコントローラーを4つ接続できたニンテンドー64や、通信ケーブルを使ってポケモンを生み出したゲームボーイの時代から、ゲームによるコミュニケーションに取り組んでいたことが花咲いた結果と言えるかもしれません。

これらのゲームはいずれも200万本以上という大ヒット作ばかりですが、共通するのは1人で遊んでも楽しさが十分に発揮されない、ということです。