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幸せを買える年収は650万円!?(2ページ目)

ある調査によれば幸せを感じられる年収の分岐点は650万円くらいだったそうです。FPとしてこの数字を見ていて、リアリティと説得力のある数字だと思います。仕事の忙しさとお金の満足度と人生の幸せ、そのバランスについて少し考えてみませんか?

山崎 俊輔

執筆者:山崎 俊輔

企業年金・401kガイド

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筆者は過去、何度か「夫婦の合計で年収600万円」というキーワードを提唱していましたので、この記事を興味深く読みました。

第1の興味・関心は「ある程度は稼いだほうが幸せとほぼ連動する部分がある」ということで、それは一般的な会社員の年収より少し上のところにある、ということです。

私は共働きによってこれを乗り越えることがいいだろうと考えています。むしろ正社員共働きであれば、400万円×2人=800万円も可能ですから、一見すると普通の夫婦であり、とても金持ちとは思えない2人が、幸福と仕事のバランスとしては最大化されていることもあるわけです。

住宅ローン、老後資金準備、子ども教育費負担、そして自分たちの生活の豊かさを実感するためには1人で稼ぐ年収500万円では苦しかろうと私も思います。「650万円を2人で実現」をいろいろ考えてみてはいかがでしょうか。

第2の興味・関心としては「稼ぎすぎても満足度はあまりあがらない」ということです。これはとても重要な課題だと思います。実際、年収は2000万円だけど、ほとんど会社のしもべとなっていて、あまり生きていて楽しみがない、という人はいるのです。本末転倒というのはこのことです。

仕事はあくまで自分の現在と将来の生活を支える基盤作りであって、自分の幸せが優先されるべき実現課題のはずです。もし、「自分のことかもしれない」と思った年収650万円以上の方は働き方について考え直してみてもいいかもしれません。

アドバイスとしては労働時間と年収のバランスで考えてみるといいと思います。毎日9時~5時(週40時間労働)で年収400万円の人がいて、残業・週末出社も含めて毎週80時間以上働いて年収800万円の人がいたとします。
考えてみると、2人の時給は同じといえるわけです(もしかすると年収800万円の人のほうが低いかも)。

筆者も20代の頃、朝9時~夜12時のペースで仕事をしていたことがありますが、労働時間と年収、そして幸せとのバランスは悪かったなあと思います。(仕事を学ぶ、という意味では有意義でしたが)
稼げているけど幸せじゃない、という人は、労働時間を減らす、つまり効率的に仕事をする、という点についていろいろ工夫してみてはどうでしょうか。

■   ■

幸せは個人的問題です。しかし、「ある程度の幸せにはお金が必要」ということは覚えておくべきだと思います。ある程度の年収増については自覚を強めてほしいと思います。
私見を述べれば、本来年収をもう少し増やせる人に限って、年収を増やす努力をしていない傾向があるように見えます。

また同時に「お金があれば幸せとも限らない」ということもいえます。バランスを欠いてお金を稼ぎすぎるということについては、冷静に振り返ってみてもいいと思います。
こちらも私見では、真面目な人ほど稼ぐことに追い込まれて、自分の幸せを見失っているように思います。

おもしろいニュースでした。いずれのケースも少し、自分のことを考えてみてはいかがでしょうか?
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