2006年2月27日 2006年2月28日の記事で、融資を受けるためには担保条件が満たされていることが前提になる、というお話をしました。
担保が満たされていなければ金利の交渉どころか、融資を受けることさえできないということでしたね。
ただし、土地を担保にいれる場合に注意しなければならないことがあります。それは必要以上の担保を提供しない、ということです。

なぜなら、必要以上の担保提供はあなたにとってデメリットを生むものでしかないからです。そこで、今回は土地の担保提供について考えてみましょう。

土地全体を担保提供しなくても済むのでは?


例えば1,500平米の所有地に6,000万円のアパートを建築するとします。アパートの敷地として必要な土地は、500平米であるとします。


路線価が10万円であれば、土地の担保評価額は、

 ・10万円×1,500平米×80%=12,000万円

建物の担保評価額は、

 ・6,000万円×70%=4,200万円

合計すると担保の概算額は16,200万円になります。収支計画条件が満たされていれば、6,000万円の融資は楽に受けられそうです。

でも、6,000万円の融資を受けるためだけに12,000万円もの担保価値がある土地をまるまる担保提供してしまうのはもったいないと思いませんか?

仮に、アパートの新築に必要な500平米だけ担保提供できるとすると、土地の担保評価額は、

 ・10万円×500平米×80%=4,000万円

となりますので、土地・建物の担保評価額の合計は8,200万円となります。

つまり、この例では、土地をまるまる1,500平米担保提供しなくても、アパートの建築に必要な3分の1の500平米を提供するだけで担保は充足してしまうのです。

担保は一筆ずつ設定する!


ところが、アパートの新築には500平米で足りる、としても、担保提供も500平米ですむかというと実際はそうではありません。
なぜなら担保は一筆単位で設定するため、この例では1,500平米の土地全体を担保提供しなければならないのです。(1枚の登記簿に表示されている1個の土地を一筆といいます。)

アパートの敷地としては500平米しか必要ありません。また、敷地には1,000平米余裕がありますので、将来、もう1棟アパートを建築するという計画がでてくるかもしれません。
でも、1,500平米全体を担保提供をしてしまうと、担保提供している銀行にしか、融資を打診できなくなってしまいます。当然、他行に相談ができないので、金利の交渉などが思うようにならない、といったことも考えられるのです。

分筆して必要最低限の担保だけ提供する!


これを避けるために、「分筆」という方法を用います。分筆とは一筆の土地を複数の土地に分けることをいいます。つまり、必要な分だけ土地を分筆して担保提供するわけです。
(もちろん、アパートの新築に必要な広さは確保しなければなりません。)

分筆という方法があります
分筆という方法があります!

上記の例ではアパートの敷地には500平米必要なので、1,500平米の土地を、500平米と1,000平米という2筆の土地に分筆します。

こうすることで、担保提供するのは500平米の土地のみで済むのです。

何も言わなければ、銀行は過剰に担保設定をしようとします。一旦担保を設定してしまうと、担保をはずすことが難しくなります。担保提供してしまう前に、必要以上の担保提供をしてしまう恐れがないかどうかチェックしてみましょう。もし、過剰に担保提供しそうになっていたら、「分筆」を検討することが大切です。

アパートを建てる時には是非「分筆」という方法があることを頭に入れておきましょう。
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