第三者機関を利用しましょう!

倒産リスクだけではない!


前回2006年7月18日の記事「大家さんの建築会社与信チェックの仕方」では建築請負契約をする前に建築会社をチェックしておく必要があることをお伝えしました。最低限調査しないとアパート建築中に倒産する可能性の高い建築会社を選んでしまう危険性があるのでした。

確かに、事前調査を入念に行うことで建築会社の倒産リスクなどはある程度回避することが可能となります。
でも事前調査をするだけではアパート建築にかかるリスクを十分にカバーできているわけではありません。

考えられるリスクには建築中に建築会社が倒産してしまうリスクの他にも次のようなものがあります。

1.欠陥のあるアパートが建てられてしまうリスク
⇒建てられてしまってからではもう取り返しがつきません。
2.建物完成後に建築会社が倒産してしまうリスク
⇒主要構造部の瑕疵に関する10年保証が受けられなくなってしまいます。

このリスクを回避する方法はズバリ、住宅の検査・保証を行ってくれる第三者機関を利用することです。

そこで今回はアパートの検査・保証会社についてみていきましょう!

JIOって何?


住宅の建築過程をチェックし、住宅の保証をする会社は多くありますが、もっとも有名な第三者機関にJIO(日本住宅保証検査機構)があります。

JIOの検査に合格すると、そのアパートはJIOから10年間の瑕疵保証(※1)を受けることができます。
※1 雨漏りがする、傾きを感じる、などに対する保証。

保証期間中に瑕疵が見つかった場合、JIOから発行されている保証書に基づき、補修工事をしてもらうことが可能です。工事費用については、地盤に起因する瑕疵については全額、建物の構造に起因する瑕疵については約8割、JIOより補助(※2)を受けることができます。
※2 地盤に起因する瑕疵:保証金額=補修にかかる工事費用全額
   建物の構造に起因する瑕疵:保証金額=(瑕疵の修補金額—10万円)×80%

2000年4月から、全ての新築住宅に主要構造部(基礎・壁・柱)や雨水の侵入を防ぐ部分(屋根・外壁など)に関する10年保証が義務づけられました。
ですので、JIOの保証を受ける、受けないにかかわらず、アパートを建てた建築会社から10年にわたって保証を受けることができます。

しかし、アパートの完成後、その建築会社が倒産してしまうと大家さんは何の保証もなくなってしまいます。
JIOの保証を受けていればたとえ建築会社が倒産してしまっても10年保証は継続するのです。

JIOの10年保証を受けるためには建築の各過程においてJIOの検査に合格しなければなりません。

JIOの検査は下記のように5工程に分けて行われます。

1.地盤調査 → 地盤を調査し、地盤の状況に見合う基礎の仕様を指示
2.基礎配筋検査 → 鉄筋の太さや間隔をチェック!
3.構造体検査 → 筋違いはしっかり取り付けられているか、などをチェック!
4.外装下地検査 → 防水処理は適切か、などをチェック!
5.完了検査 → 外装材の継ぎ目やベランダ防水などをチェック!

それぞれの検査に合格しない限り、工事を先に進めることはできません。

ですので、建築会社は建築中、手抜き工事をすることができなくなります。結果として、優良アパートを手に入れることができるのです。

JIOに登録してもらおう!


ただし、注意しなければならないことがあります。それはJIOシステムを利用できるのはあなたが依頼する建築会社がJIOの登録業者である、ということです。

でもJIOに登録するのは難しいことではありません。
年間登録料31,500円がかかるのみですので、建築会社さんに相談すればそれほど問題なく受け入れられるはずです。

JIOのような第三者機構を利用して、アパート建築にかかるリスクを最小限におさえましょう!
建築にかかるリスクが低くなれば、あなたのアパート経営はより安定したものになるでしょう。

(参考)
JIO(日本住宅保証検査機構)
URL:http://www.jio-kensa.co.jp/
アパートの規模・構造によってはJIOシステムを利用できない場合があります。

●木造アパート
・延床面積1,000平米まで

●鉄骨・RC造
・延床面積1,000平米まで
・3F建てまで

●検査料
構造・規模によって違いがあります(例えば300平米までの木造アパートは185,850円)。
詳しくはJIOのHPをご覧ください。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。