コストダウンに成功した理由は?3つのポイントを押さえておこう
リフォームのコストダウンを成功させるポイントを事例とともにご紹介します。前編の「こんな筈じゃなかったリフォームコストダウン失敗事例」では、起死回生のコストダウンに成功した事例をご紹介しました。
後編では、なぜコストダウンを成功させることができたのか?押さえておきたい3つのコツをご紹介します。欲しい物を諦めたのに価格が下がらない、お金が掛かった割にはぱっとしない、なんてことにならないよう、ポイントを押さえておきましょう。
<目次>
- リフォームのコストダウンは業者から提案してもらう
- リフォームの本来の目的を見失わないよう再確認する
- コストダウンには何らかのリスクが伴うことを知っておく
- 3つのポイントを押さえてリフォーム業者とタッグを組む
リフォームのコストダウンは業者から提案してもらう
〈成功のコツ-1〉
リフォーム工事は、一見関係の無い工事に見えても、お互いが複雑に絡み合っていて、ほんの少しの工事でも多くの業者が必要になったり、数センチの差で材料の取り方が変わって割高になったりすることがあります。例えば増築をする場合は、小さな面積でも、基礎を打ち、土台や壁を作って屋根を掛け、窓を取り付けてと言ったように、家を建てる時に必要な業種がほとんど必要になります。つまり小さな増築は、ほんの少し床面積を増やすだけなのにもかかわらず高額な費用が掛かる、コストパフォーマンスがあまりよくないリフォームです。
他にも水まわりを移動するリフォームを行うためには、給排水、給湯管の移動工事が必要になるだけでなく、屋外の排水マスの工事も絡むことがあり、やはり費用がかさみます。
前編でご紹介したコストダウンの事例では、これら費用がかさみやすい2つの工事を回避しながら、希望の暮らしを叶えるプランを生み出すことができたので、ローコストでありながら満足するリフォームにすることができたのです。
ローコストな建築計画は、単に安い材料を使えばできるというものではなく、高い技術と知識が必要になります。リフォームのコストダウンも同じで、プランの調整には専門知識が必要です。
価格を下げようと自分だけで考えていても、効率的なコストダウンにはなかなかたどり着けません。だいたいその工事のどこに費用が掛かっているかを、一番わかっているのはその見積もりを作った業者自身です。
コストダウン1つめのコツは、予算オーバーしたなと思ったら、ココに費用が掛かっている、ココは一緒に工事したほうがお得にできる、といったようなコストダウンの方法をリフォーム業者から提案してもらうことです。専門家からアドバイス貰いながら進めることで、効率のいいコストダウンが図れます。
リフォームの本来の目的を見失わないよう再確認する
〈成功のコツ-2〉
リフォームで予算オーバーをしてしまうと、どうしても金額ばかりに目を奪われてしまいます。Aさんのコストダウン失敗事例でも、見積書と首っ引きになった結果、どうしても金額ボリュームが大きい設備機器の数字に目がいき、そこで削れば値段が安くなると思ってしまいました。そんな作業の中、アレもコレも止めるとやっていくうちに、何がしたくてリフォームしようとしてたのかを見失い、苦労の割にはそれほどコストダウンできない、という結果になってしまったのです。
Aさんが本当にしたかったのは、対面キッチンにすることでも、増築でもありません。Aさんは、収納を増やしてリビングを片付けたい、機能的なキッチンでテレビを見ながら料理をしたいのであって、対面キッチンにする、増築をするというリフォームプランはあくまでもそれらを実現するための1つの案でしかありません。
もし、最初のコストダウンの方法でリフォームを行なっていたら、もちろん設備は新しくなるのでキレイにはなりますが、お金が掛かった割にはぱっとしない結果になっていたことでしょう。
希望の暮らし方を叶えるための解決方法は1つではなく、他にもたくさんの方法があるはずです。コストダウンを成功させる2つめのコツは、リフォームの目的を見失わないようにすること。本来の要望を整理した上でそれをリフォーム業者に伝え、希望の暮らし方を叶えるための形が他にも無いか、提案してもらうといいでしょう。
コストダウンには何らかのリスクが伴うことを知っておく
〈成功のコツ-3〉
リフォームのコストダウン3つめのコツは、何らかのリスクが伴うことを理解しておくことです。例えば、フローリングのグレードを落とせば、機能、見栄え、肌触り、寿命、メンテナンス性が落ちる可能性が高くなります。思わぬところにリスクが存在することもあります。キッチンのカウンターの品質を落としたせいで、すぐに傷だらけになり、料理をするたびにストレスがたまるようになってしまった、断熱性能が低いサッシを選んだら結露がひどく、暖房費の高さにも悩まされることになったという人もいます。
コストダウンをしたら、リフォーム業者にどんなリスクが伴う可能性があるのか、詳しい説明をしてもらいましょう。そしてそのコストダウンによって発生するリスクが、金額に見合うものなのかをじっくり検討しましょう。
このリスクをきちんと説明してくれるかどうかは、リフォーム業者の担当者の良し悪しを見極める大きなポイントにもなります。
3つのポイントを押さえてリフォーム業者とタッグを組む
<まとめ>
コストダウンで大事なことは本来のリフォームの目的を見失わないこと。こだわっている部分を業者にシッカリ伝え、わからないことがあったらどんどん質問しましょう。そしてリスクを押さえつつ、リフォーム業者に提案をしてもらいながらしっかりタッグを組んで、上手に進めていきましょう。築23年の木造一戸建てリフォームを計画したAさんがコストダウンを成功させるまでの道のりは、下記の前編でご紹介していますので、あわせてご覧下さい。
リフォームはまとめて工事することでもコストダウンができます。下記にお得にリフォームするまとめ方をご紹介していますので、ご覧になってみて下さい。
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