住宅設計・間取り/収納プラン

押し入れサイズ収納の応用プラン

敬遠されがちな押入れ収納。内部の造りを変えれば魅力的な収納プランも可能。しかも私たちに馴染深い押し入れサイズなら、間取りを考えるときに収納をプランしやすいですよ。

すはら ひろこ

執筆者:すはら ひろこ

収納ガイド

間取りの都合でできてしまった押入れサイズの収納。奥行きがあるため、布団以外の収納には適さない押入れですが、ウォークイン収納にして、内部を棚で構成するという方法があります。例えば食品庫(パントリー)を例にして、収納をプランしてみましょう。

多目的収納としての食品庫

すべて丸見えだから収納が肝心。
アイランド型やカウンタースタイルのオープンキッチンが増えています。いつも人の目に触れるキッチン部分は、清潔で美しくしておきたい。そのためには、片づけやすい収納が求められます。

そこで、いつも使う道具や食材だけをキッチンに収納して、ストック品は別の場所でまとめて保管することに。そのストックスペースの役割を果たすのが食品庫です。

しかも保管するものは食品とは限りません。キッチンを中心に暮らしが展開されるようになると、以下のように様々なものを収納する場所があると重宝です。

いも類、玉ねぎなど常温保存の野菜
乾物、缶詰、瓶詰め、レトルトなど保存食品
自家製の梅干しや果実酒
宅配で定期購入する食材と保冷ボックス
ペットの食品
台所用・洗濯用・住まいの洗剤
トイレットペーパー、ティッシュペーパー
電球、電池
掃除機、モップ、バケツ等掃除道具
ビン、缶、紙等の資源ごみの一時置き
料理本、家計書類
餅つき器やホットプレートなど使用頻度の低い調理道具
重箱や飯台、漆器など特別な時にだけ使う入れ物や食器
災害時用の備蓄品(食品・飲み水・医薬品・日用品)

こうした細かいモノを管理するには棚収納が向いています。この棚収納を押入れに当てはめて、収納のプランを検討してみましょう。

押し入れサイズをウォークインにする

リフォーム時には人の荷重を考えた床に改良。
食品庫では棚の奥行きを深くして、収納量を増やそうと考えがちですが、死角になると死蔵品になりやすいので要注意です。食品庫に収納する収納物の一つ一つは、サイズの大きなものが少ないので、棚の奥行き自体は30センチ前後を中心に一列収納で考えます。食品や家電などを箱のまま保管する場合には、一部分だけ40センチ程度の棚を設けてもよいでしょう。

収納しやすい奥行きの棚を、押入れ内部にL型に配列。そして、収納内部に人が入れるスペースを空けておきます。市販のプラスチックケースや箱詰めのモノは、床に置くことも可能。さらに通気のために換気扇を設けたり、扉に通気用スリットを空けて、庫内の換気にも配慮をしましょう。さらに、天井には照明器具を付けて明るい空間に仕上げます。

嫌われやすい押入れサイズの収納ですが、内部の造りを工夫すればまだ活用可能。押入れをリフォームしたい人も、棚を設けたこの収納スタイルを参考にしてみてください。

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キッチンで収納をトータルにプランしよう。【All About 収納プラン】
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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