ツーバイフォー住宅1棟に使われる釘。釘だけ見ても膨大な量だ(写真は三井ホーム) |
私は仕事柄、これまでに住宅業界を様々な角度から取材する機会がありました。その経験上、ハウスメーカーそれぞれが工夫することでコストを少しずつでも削減をしながら、皆さんの住まいづくりの金額的な負担をできるだけ減らすように努力をしていると断言できます。
例えば、ハウスメーカーが新商品を発売する際にはいくら新しい技術や設備を導入しても、従来の価格を据え置くか、もっとコストパフォーマンスを向上させるケースが多いようです。高いと思われている住宅の世界にも、デフレ経済の波が押し寄せているわけです。
コストパフォーマンスは大切だが…
住宅展示場に並ぶモデルハウス。こうした「商品」はここ10年ほど、価格が据え置きか下がっているのが現実だ |
極端な事例として、「坪25万円台から」などという(超)ローコスト住宅も、今は広く認知されるようになりました。ただし、私は住まいづくりの世界、とくによりよい住まいづくりを行うためには、コストダウンにはある一定の限界があるのだと思っています。
それは、なんだかんだいっても住まいづくりは人に頼る部分が大きいからです。その人に関する部分にまで踏み込んでコストを抑制していないか、私たちはハウスメーカーを選択する場合に注意してチェックすることが大切です。
次のページでは、人の部分から住宅価格を考察して、ポイントを絞り込んでみたいと思います。