工場生産といえども人の存在は欠かせない

プレハブ系のハウスメーカーは部資材を工場で加工・生産します。機械化されロボットが多くの作業をまかない、これが品質や作業精度の向上、あるいは省力化やコスト削減に貢献しているのですが、それでも工場内には意外に人の姿が目立ち、多くの作業をしています。

プレハブ工場
プレハブ系ハウスメーカー・エス・バイ・エルの工場。ロボットなどにより機械化されているが、よく見ると多くの人が作業を行っていることがわかる
ちなみに、プレハブ以外の木造軸組工法やツーバイフォー工法のハウスメーカーでも「プレカット技術」が確立されたおかげで、木材加工の品質や精度、コストパフォーマンスの向上が図られています。

一方、施工現場でも数多くの職人さんたちが働いているのをご存じだと思います。彼らに話を聞くと「お施主さんのこだわりが強くなっていて、作業量は昔よりも格段に増え、より高い精度を求められている」そうです。

すご~くアナログな住まいづくりの世界

ハウスメーカー各社が品質や性能、住まい心地、デザインなどを競い合っている住まいづくりの現場。一見、華やかに見えますが、実のところはすご~く人間くさい世界なんですよ。世の中はデジタル化の時代ですが、住まいづくりの現場はアナログが幅をきかせているのです。それが、不具合やクレームが発生する理由でもあるのですが。

大工さん
施工現場で作業する職人の姿。建物の品質や性能をかたちづくる大切な存在だ
ところで、こんなに数多くの人が関わる住宅の世界に極端なコストダウンが求められると、どんな問題が発生するでしょうか。例えば、職人さんの賃金が強く抑えられてしまうと、当然ながら作業に対するモチベーションが下がりますし、それは施工精度の低下につながりかねません。

コストだけの問題ではありませんが、施工を急ぐあまり手抜き工事をしたり、夜遅くまで工事をして(通常は夕方5時くらいまで)、ご近所に迷惑をかけるといったケースだって良くある話です。

信頼する営業担当者がいなくなる?

また、営業現場を見てみても同じようなことが指摘できます。依頼先を決定する決め手となるのは、営業担当者の人柄であることが多いもの。「この人がいるからこのハウスメーカーにしよう」といった感じです。そして、住宅が引き渡された後でも、メンテナンスなどの機会に、担当した営業担当者と何らかの関わりが維持されるものなのです。

ところが、待遇があまりにも悪い場合、例えば何かの問題が発生して連絡を取ろうとすると、その営業担当者は既に会社を辞めてしまっているなんてことがあります。メンテナンスやアフターサービスの専門部署を設けているハウスメーカーもありますが、信頼する担当者が辞めてしまっているのでは、ちょっと裏切られたような印象になりますよね。

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