住まいの価格は、様々なコストの集合体です。基本的なところでは部資材の調達コスト、物流コスト、施工コスト、そして人件費などがあります。工場生産を行うプレハブハウスメーカーの場合ですと、工場の生産・維持管理コスト、展示場に出展しているハウスメーカーでしたらその出展と維持コストなどもあげられそうです。

ツーバイフォーの釘
ツーバイフォー住宅1棟に使われる釘。釘だけ見ても膨大な量だ(写真は三井ホーム)
細かく分けると切りがありません。部資材だけをとっても、1棟の住宅を完成させるのに10万点以上の部品が使用されるといわれます。人件費をみてみると、営業担当者や職人さん(大工や左官、電気工事など)などと、本当に多くの職種の人たちが住まいづくりに関わります。

私は仕事柄、これまでに住宅業界を様々な角度から取材する機会がありました。その経験上、ハウスメーカーそれぞれが工夫することでコストを少しずつでも削減をしながら、皆さんの住まいづくりの金額的な負担をできるだけ減らすように努力をしていると断言できます。

例えば、ハウスメーカーが新商品を発売する際にはいくら新しい技術や設備を導入しても、従来の価格を据え置くか、もっとコストパフォーマンスを向上させるケースが多いようです。高いと思われている住宅の世界にも、デフレ経済の波が押し寄せているわけです。

コストパフォーマンスは大切だが…

展示場
住宅展示場に並ぶモデルハウス。こうした「商品」はここ10年ほど、価格が据え置きか下がっているのが現実だ
ある住宅業界関係者は、「コストパフォーマンスの向上は至上課題」といいます。これは私の印象でとくに根拠はありませんが、建物の価格だけをみると、ここ10年ほどの間は価格的には値上がりはしていないと感じています。

極端な事例として、「坪25万円台から」などという(超)ローコスト住宅も、今は広く認知されるようになりました。ただし、私は住まいづくりの世界、とくによりよい住まいづくりを行うためには、コストダウンにはある一定の限界があるのだと思っています。

それは、なんだかんだいっても住まいづくりは人に頼る部分が大きいからです。その人に関する部分にまで踏み込んでコストを抑制していないか、私たちはハウスメーカーを選択する場合に注意してチェックすることが大切です。

次のページでは、人の部分から住宅価格を考察して、ポイントを絞り込んでみたいと思います。