箱根のリゾートは3つのエリアから
宮ノ下駅が最寄りの富士屋ホテル。歴史ある箱根のリゾートを象徴する建物だ |
今回、お話を伺ったのはロイヤルリゾート(株)箱根湯本駅前店の野口さんです。
天然掛け流しの温泉があり、芦ノ湖のような景勝地もあり、宿場町としての歴史もある箱根。観光地としてだけでなく、昔から都心に近いリゾート地として知られているところです。
では、リゾート物件が多いのはどのあたりになるのでしょう?
「それは3つのエリアに分けられます」と野口さん。強羅エリアと仙石原エリアと芦ノ湖エリアです。箱根全体で見ると、熱海以上に自然公園法のエリアが広く、大規模な開発はできにくい状況とのことで、新規の物件供給はそれほど多くはないようです。ではエリア別に見てみましょう。
強羅エリアは中古マンションが豊富
スイッチバックで知られる箱根登山鉄道。初夏には満開のあじさいのなかを走る |
箱根登山鉄道、あるいは箱根湯本からバスなどで行ける強羅。リゾート物件が多いのは、強羅からケーブルカーでさらに上にあがったあたり、強羅駅、公園下駅、公園上駅、中強羅駅、上強羅駅、これからの駅の周辺です。
「このあたりは、大手企業の保養所やリゾートマンションが集中しています。平成2年、3年あたりのバブル期に建設されたマンションが多いですね」と野口さん。間取りは50平米~60平米くらいの1LDKが中心で、1坪あたり50万円くらいの相場だといいます。バブル期のものは、お金をかけて造っているので、管理がいいと全く古く見えないのだそうです。当然、当時のものは熱海同様に管理費が高いのがネックになっており、管理費が安めの物件のほうが早い段階で売れやすい傾向があるとのこと。
さらに強羅エリアで人気があるのは、大文字が見える部屋。年に一度のイベントですが、大文字焼きにこだわる人は多いようです。
また共用の大浴場が充実している物件も、人気があるとのこと。強羅の場合、ケーブルカーをはさんで北と南では源泉が異なるものの、どちらも天然掛け流しが堪能できるそうです。
また最近の新しいリゾートマンションは60平米で2LDKの間取りが増えています。「部屋数重視の需要が多いのでしょう」と野口さん。ケーブルカーから降りて、横に移動するので、坂がきつくて大変!ということはないそうです。
次のページでは「芦ノ湖エリア」のリゾート事情です。