あっという間に気がつけばもう年末。2006年はすぐそこに迫っています。
みなさんは、大掃除ってしますか?
「いつも掃除はしているから、特に大掃除はしないの」
「掃除なんて、寒いしやってられないよ」

大掃除をするかしないかは、それぞれの考えがあるかと思いますが、賃貸の立場から言えば、もちろん「大掃除はするべし!」。特に、賃貸住宅に住んでいる人は、「どうせ自分の家じゃないんだし、掃除したって何のトクにもならないよ」と、思いがち。でも、賃借人には「善管注意義務」(善良な賃借人は注意をもって 住まなければいけないという義務)があり、これを違反すればそれなりの代償を払わなければなりません。つまり他人の家だからこそ、大掃除はするべきなのです!

とはいえ、隅から隅まで掃除するには時間も労力もない!という方に、今回は「敷金を多く取り戻すための大掃除のポイント」をご紹介しましょう。
掃除の準備
面倒だと思っていても掃除をすると、綺麗にもなるし体も温まります。寒いけれど、準備をしてさあ、はじめましょう!


基本は、「自分が汚した汚れを落とす」


部屋のモノをどけ、普段掃除をしないようなところをすべて掃除できれば問題はないのですが、それはちょっと面倒だし時間もない・・・という方は、敷金返還に関わる部分の掃除から始めましょう。もし、時間があればそれ以外のところをやればいいのです。そのためには、「自分で汚したところの汚れをまず落とす」こと。
敷金返還の基本的な考え方は、「経年変化による損耗分は大家さんの負担、故意・過失による損耗分は借主の負担」というもの。どれが経年変化でどれが故意・過失なのかの議論はいろいろありますが、ここでは一般的な話として、「普通に暮らしていて損耗した分は大家さんの負担、普通の使用以上のことをした場合には借主の負担」と考えています。

すると、壁紙が日焼けなどによってうっすらと汚れてきたり、畳が損耗した分は大家さんの負担。また、家具を置いたときにできるカーペットのへこみ、フローリングの目立たない程度の傷、テレビや冷蔵庫の裏の壁にできた電気焼けなども基本的には大家さんの負担。ですから、天井、壁、床、畳などの部分は後回しにしてOKです。

ではどこから掃除をしたらいいでしょうか?

料理好きなら「キッチン」をチェック!


料理をすることは日常の生活においてもちろん行われることですが、料理を作った後にさっとふき取る掃除をしなかったり、油料理を頻繁に行い、換気扇が油でべったりしてしまったのは善管注意義務違反になります。毎日料理を作った人は、まずキッチン回りを掃除しましょう。
換気扇をはずし、ガスキッチンなら五徳(丸い台)、受け皿、魚焼きのグリルなど、油汚れのひどいものは浸けおき洗いが効果的。ぬるま湯に油汚れ専用の洗剤を少し入れて溶かし、しばらくつけておきましょう。汚れがひどい場合には、夜寝る前につけておき、一晩置くとさらによく汚れが落ちます。
ガス台の汚れ
キッチンの油汚れは時間がたったものほど頑固。慌ててこすらないで、洗剤を吹きかけたら時間をおきましょう


ガスレンジ台、点火ツマミ、ガス台奥の壁など、はずせない部分は汚れを浮かせて拭き取る方法がベスト。スプレー式になった専用洗剤をしゅっと拭きかけ、しばらく置くと汚れが浮いてきますので、あとは雑巾で拭き取るだけ。仕上げに乾拭き雑巾で拭いておけば完璧です。

カビやシミはないか?


以前、取材したときに、お風呂に24時間自動湯沸かし装置をつけたのですが、その装置の電源が浴室内になく、脱衣所の電源を使用していた人がいました。そのため、お風呂のドアは少し隙間ができ(コンセントがはさまっているため、ドアを閉められない)、常に湯気が脱衣所のほうに流れていたのです。そのせいで、脱衣所や隣接する廊下の天井、壁部分には大量のカビが発生!してしまい、壁紙もはがれてきてしまいました・・・。
このケースでは、借主の善管注意義務違反に当たると解釈され、天井、壁紙のクロスの張替え費用は借主が負担することになり、かなりの出費となったのです。

この時期は、結露がよく発生します。結露が発生すること自体は建物の構造上の問題であることもあるのですが、そのときそのままほうっておくと、壁や窓枠にカビが生えたり、ひどいときには室内の畳やカーペットにまでシミをつくってしまいます。この場合、結露が発生したにも関わらず、拭き取るなどの手入れを怠った借主の負担と判断されるケースが多いよう。
こういったカビやシミはないか、部屋の隅々をチェックし、掃除することがポイントです。